「CW-RG1」と「CW-RG2」の違い
業者に頼んだときの工賃(1万円前後)
おしり洗浄機能がついた洗浄便座(ウォシュレット/シャワートイレ)が一般的になりましたが、新しい洗浄便座に交換すると工賃だけで1万円前後かかることも少なくありません。「それなら自分で取り付けてみよう!」と思い、今回はLIXILのRGシリーズ(CW-RG1)のシャワートイレを実際にDIYで設置してみました。
CW-RG1とCW-RG2の大きな違い
モデル | GW-RG2 | GW-RG1 |
おしり・ビデ洗浄 | ⭕ | ⭕ |
脱臭 | ⭕ | ❌️ |
ワンタッチ節電 | ⭕ | ⭕ |
キレイ便座 | ⭕ | ⭕ |
ノズル洗浄 | ⭕ | ⭕ |
着座スイッチ | ⭕ | ❌️ |
便座ヒーターオートオフ | ⭕ | ❌️ |
漏電保護機能 | ⭕ | ⭕ |
RGシリーズには、CW-RG1とCW-RG2の2モデルがラインナップされており、それぞれのメリットにつながる違いは脱臭機能の有無です。RG2には、脱臭カートリッジを用いた化学吸着方式のパワー脱臭機能が搭載されており、便座内部に小型の脱臭装置、いわば空気清浄機が組み込まれているイメージです。
着座すると自動で脱臭がスタートし、立ち上がった後も約1分間は動作を続けます。換気扇とは別に便器まわりのニオイをすばやく処理できるため、トイレ使用後のニオイが気になる方や、家族の人数が多く使用頻度が高いご家庭など、快適性を重視したい方に特におすすめです。
CW-RG1を選んだ理由
一方で、私は窓用換気扇を設置しているため「脱臭機能」は不要と判断し、便座ヒーターのオートOFF機能も節電面では不要と感じました。これは、便座に座っているときだけ低温やけど防止のためにヒーターが自動でOFFになる機能であり、節電効果はほとんどないためです。CW-RG1にも「ワンタッチ節電機能」が搭載されているため、必要に応じて手動で節電設定が可能です。
また、座っているときだけ洗浄機能が動作する「着座スイッチ」についても、洗浄機能の誤操作を避ければ必須ではないと判断し、機能をシンプルにして価格を抑えたかったこともあり、CW-RG1を選びました。
「CW-RG1」と「CW-RG2」の取り付け方は同じ
このページでは、CW-RG1の取り付け方法をわかりやすく解説します。CW-RG1とCW-RG2は構造が同じなため、取り付け手順も共通です。なお、ロータンクと止水栓を給水ホースで接続しているタイプのトイレを対象とした解説となります。
CW-RG1の取り付け方
分岐金具を取りつける
止水栓を止める
まず、止水栓のスピンドルをマイナスドライバーや硬貨などを使って回し、給水を止めます。スピンドルは時計回りに回すと閉まる仕組みです。このとき、止水栓で水圧が調整されている場合があるため、何回右に回したかを覚えておくと、後で元に戻す際に役立ちます。
止水栓から「給水ホース」を取り外す
給水を止めたら、給水ホースと給水ソケットを取り外します。給水ホースが袋ナットで固定されている場合、モンキーなどを使い袋ナットをゆるめます。この際、少量の水がこぼれおちるので、タオルや容器を下に敷いてください。
給水ホースがクイックファスナーで固定されている場合、マイナスドライバーを使ってクイックファスナーを外します。クイックファスナーには平らな面と丸みのある面があり、丸みのある面を正面にまわして、一番端にある溝にマイナスドライバーを差し込ながら、下方向に押すようにして外します。
止水栓から「給水ソケット」を取り外す
給水ソケットを止水栓からモンキーレンチなどを使って外します。給水ソケット内部にはストレーナーが入っているため、取り外す際に紛失しないよう注意してください。
「分岐金具」を止水栓に取りつける
止水栓から給水ソケットを外した部分に分岐金具を取り付けます。分岐金具には黒いパッキンを入れます。分岐金具をモンキーレンチなどで締めつける際に分岐金具が一緒に回るため、手で抑えながら締めつけます。なお、この接続にはシールテープは不要です。
分岐金具に「給水ソケット」を取りつける
次に先ほど取り外した給水ソケットとストレーナーを分岐金具に取り付けます。このとき、ストレーナーの向きを誤ってはめ込むと水漏れの原因になるため注意が必要です。モンキーレンチで締め付ける際に分岐金具全体が回転してしまうため、分岐金具をスパナや木の丸棒などで固定した状態で締め付けると安定して作業できます。
分岐金具に「給水ホース」を取りつける
最初に外したロータンク側から出ている給水ホースを、先ほど取り付けた分岐金具の給水ソケットに差し込み、クイックファスナー(グレー)をはめ込んで固定します。
シャワートイレ本体を取りつける
「本体着脱プレート」の取り付け位置の確認
便座取付穴と本体着脱プレートの取り付け位置を確認します。便座取付穴から便器先端までが、約440mmの標準便器はA位置、約470mmの大型便器はB位置に合わせます。
家のC-180S(便器)とDT-4840(タンク)の組み合わせの場合、どちらの位置も合わなかったので、ロータンクから本体着脱プレートを25mmほど離して固定することにしました。
「本体着脱プレート」を便器に固定する
本体取付ボルト2本を左右の便座取付穴に差し込みます。
便器の裏側に抜けた本体取付ボルトに、「半球パッキン」→「スリップワッシャー」→「六角ナット」の順に通し、本体着脱プレートが動かないようにしっかり固定します。力を加えた際に少しでもプレートが動くと便座が正しくロックされないため、まず指でできる限りしっかり締め付け、その後、モンキーレンチなどを使って軽く増し締めすると確実です。
「本体給水ホース」をシャワートイレの給水ソケットに取りつける
本体給水ホースの両端についている保護カバーを外します。
「本体給水ホース」をシャワートイレ本体にある「給水ソケット」に差し込みます。シャワートイレの裏面の右側手前にある給水ソケットに本体給水ホースを差し込み、クイックファスナーで固定します。取り付け後は、クイックファスナーを軽く回したり引っ張ったりして、確実に接続されていることを確認してください。
「シャワートイレ本体」を便器に取りつける
シャワートイレ本体を本体着脱プレートの手前に置きます。
次に本体着脱プレートの中心とシャワートイレ本体背面部にある凸部の位置を合わせます。
位置を合わせたら、そのまま本体を前方へゆっくりとスライドさせ、「カチッ」と音がするまでしっかり差し込みます。
「カチッ」と音がなって固定されない場合、本体着脱プレートを固定した六角ナットの締めつけが甘かったり、シャワートイレ本体の背面がロータンクに当たっていないか確認します。
その他に便フタを開けた際にロータンクに当たっていないか、便器の縁が上から見えていないか、ノズルの出口が便器の縁に乗り上げたり干渉したりしていないかもあわせて点検します。
問題がある場合は、本体着脱プレートの位置を調整し直します。一度ロックされたシャワートイレ本体を外す場合は、右側にあるロックレバーを押し込みながら、本体を約2cm後方へスライドさせるとロックを解除できます。
試運転
電源の接続
アース線をアース端子に接続し、電源プラグをコンセント(100V)に差し込み、「洗浄強さ」の表示ランプが点灯していることを確認します。
水漏れしてないか確認
止水栓を元の位置まで開き、便器洗浄を数回行った後、止水栓と給水ホースに接続した「分岐金具」と「シャワートイレ本体の給水ソケット」から水漏れが発生していないか確認します。
洗浄の確認
「ノズルそうじボタン」を押し、2本のノズルおよびその周辺から水が正常に流れているかを確認します。RGシリーズには、おしり洗浄・ビデ洗浄の前後で自動的にノズルを洗浄するノズルオートクリーニング機能が搭載されているため、使用のたびに手動でノズルそうじを行う必要はありません。また、ノズルは手で引き出してスポンジなどで清掃でき、先端部分の交換も可能です。
「ビデボタン」と「おしりボタン」を押し水が正常に噴射するか確認します。はじめに洗浄強さを設定し、腕で便座を軽く押さえて着座スイッチを作動させた状態で、「ビデボタン」または「おしりボタン」を押します。なお、CW-RG1には着座スイッチが搭載されていないため、便座に座っていない状態でも洗浄機能を動作させることができます。
ビデボタンを押した場合は右側のノズルが、おしりボタンを押した場合は左側のノズルがそれぞれ前方に伸び、シャワーが噴出します。水流を手のひらで受けながら、正常に動作しているかを確認してください。最後に「停止ボタン」を押して水が止まるか確認します。
シャワーがでない場合
シャワーがでない場合は、洗浄強さを「強」にします。またシャワーが噴出するまでに1~2分かかることがあります。なお、シャワー使用時にノズル付近から水が出ることがありますが、これは機能上必要な動作であり、不具合ではありません。
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