座ぐりドリルの特徴
座ぐりドリル | 座ぐりドリル-比較表 |
スターエム-ウェーブカッター
フラット(平坦)な穴あけができる
座ぐりドリルとは〔フォスナービット〕〔座ぐり錐〕などという商品名で販売されています。種類によりますが、電気ドリル、ボール盤、ドリルドライバー、インパクトドライバーなどに取り付けることが可能です。他の穴あけ先端工具と違って、底面を平坦に削り取っていく平刃がついているので、木材にフラット(平面)な止め穴や貫通穴が開けられる切削ビットです。
スターエムが販売している特殊なものは、斜め穴、R穴をあけることも可能です。主に途中で止めたい穴(座ぐり穴)を開けたい場合に使用されることが多く、「ボルトの頭の埋め込み穴」「丸棒の差しこみ穴」などで使用されます。外径が広いものもあるので「ホゾ」や「トリマーの荒削り」など、工夫次第で様々な場面で活躍します。
座ぐり穴
座掘り・座ぐり穴(ザグリアナ)とは、座金、ネジ、ボルトの頭を材料に埋め込むためのスペースです。底面が平坦な止め穴は座ぐり穴と言われ、「金属製品」「建物の構造材」「組み立て式の家具」などでも見かけたことがあるかと思います。
座ぐりドリルには、材料を切削していく角の尖ったギザギザの刃が周りにあります。面取りカッターは円錐のスペースを作りますが、底面を平坦にする平刃が中央についているので、円筒のスペースを作ることができます。底面が平坦に加工されるので、ボルトの締め付け面圧を座金から材料へ均一にかけることができます。
底面が平になっているので、ボルトなどを強固に締めつけられることができるので接合力もあがります。上の目的だけの場合は、ボルトの頭がとびだしていても締め付け面圧に問題がないので、ナットやボルトの頭が飛び出していることもあります。
深座ぐり
ボルトの頭などを完全に埋めて隠したい場合は、深座ぐりと言って穴を深めに掘ります。ナットやボルトの頭が隠れると、材料の表面から飛び出なくなるので、材料が上にかかるときに邪魔になりません。また、体で引っかいて怪我をする恐れもなくなり、見た目も綺麗に仕上がる利点もあります。
貫通穴 | スターエム|ウェーブカッター |
貫通穴
座ぐりドリルで貫通穴をあけることもできます。縁のバリ(返り)は切削加工をすると必ず発生しますが、あて板を用いればある程度のバリは防げます。なるべく抜けぎわの際に送り速度を落とします。
バリをだしたくない場合は、表面から切削していき周りの刃が貫通する手前で止めて、裏面を上に引っくり返してから切削します。座ぐりドリルのセンターにある錐は短いので、あらかじめ穴の中心に錐で垂直な貫通穴をあけておき、中間地点まで穴を開けたら、反対面から貫通穴に沿って切削する方法でもよいでしょう。
座ぐりドリルの種類
ギザ刃タイプ
一般的な座ぐりドリルは写真の左のようにギザ刃になっていますが、同じ会社でも穴径の小さいものは、右の画像のように平らな刃がついている場合があります。比較的価格が安価なので買いやすい。
ウェーブカッター
ウェーブカッターは一般的な座ぐりドリルのギザ刃(のこ刃)とは違い、滑らかな波形の刃がついているので切削力が軽くなり切削時の騒音も静かになります。仕上がりを重視したい場合は少し価格があがりますが、こちらの切削面が綺麗に仕上がるウェーブカッターのほうがおすすめです。ウェーブカッターやトリプルカッターは、竹に穴があけることも可能でアール穴を加工することも可能です。
トリプルカッター
トリプルカッターは、軸が細長いので通常の座ぐりドリルより深穴をあけることができるのでアール穴の加工にも向いています。刃が三枚刃になっており、硬い竹に穴をあけることもできます。
可変式タイプ
座ぐり穴をあける切削ビットには、穴あけサイズの調整が行なえるタイプもあり神沢鉄工が販売しています。こちらの種類は替え刃式になっており、刃の調整ねじをゆるめることにより、刃の長さを可変させることができます。非常に高価です。