シリカゲルの特徴
シリカゲル1gの表面積は畳400百枚分!
調湿材 | 1gの表面積 |
A型シリカゲル | 700㎡(畳452枚) |
B型シリカゲル | 450㎡(畳290枚) |
天然ゼオライト | 350㎡(畳226枚) |
炭 | 250~300㎡ |
シリカゲルの原料は、地殻(地球の外表の部分)に大量に存在する成分(ケイ素)から作られている。このケイ素を化学的に反応させて製造した物質がシリカゲルである。シリカゲルの見た目は透明でビーズのように小さいが、多孔質構造になってているため、広大な表面積を持っている。その表面積は「活性炭」や「天然ゼオライト」を超えるほど広い。
広大な表面積を持っているのは多孔質構造だから!
目視ではシリカゲルの表面はつるつるしているが、電子顕微鏡で覗いてみると細孔(ミクロの穴)が無数に存在している。このように多数の細孔を持っていて、体積に対して表面積が広くなる構造を「多孔質構造」と呼ぶ。シリカゲルの表面積は1gで700㎡と言われているので、畳に換算すると452枚分もの広さとなる。
水分と臭いの吸湿性に優れている
シリカゲルのような大きな表面積を持つ多孔質構造は吸湿性に優れた特徴を持っている。空気中の水分を吸収するだけでなく、不快な臭いも吸着するため、空間の湿度を調整したり、空気を綺麗にする効果を備えている。さらに乾燥させることで除湿や消臭効果が再生し繰り返し使用可能。この特性を活かし、除湿剤や消臭剤にはシリカゲルが使用された商品が多く存在する。
シリカゲルの種類
2種類のシリカゲル
一般的に販売されているシリカゲルは「A型シリカゲル」と「B型シリカゲル」の2種類に大別される。どちらも多孔質構造であるが、細孔の表面積に違いがあるため、水蒸気などのミクロ物質の吸湿と放湿の条件が異なる。使用する目的によって向き不向きがあるため用途にあったタイプを選びたい。毒性については、どちらも体内で消化吸収されない二酸化ケイ素からできているため、触れたり、万が一口にしても害はない。
A型シリカゲルの特徴
●低湿度時の吸湿力に優れる
●吸湿容量が許すまで吸湿し続ける
●吸湿容量はB型シリカゲルより小さい
●放湿に150℃以上を要する
A型シリカゲルはB型シリカゲルに比べると細孔の径が小さいためめ、低湿度時の吸湿力が非常に優れている。そのため、主に食品、電子部品、医薬品等の乾燥剤に使用されている。吸湿スピードが非常に早く、1日室内に置いておくだけで吸湿力を失うほどである。従って密閉された容器や包装以外の用途では不向きである。また、放湿に150℃以上の高温を要するため、電子レンジ等を使用しないと再利用することができない。
B型シリカゲルの特徴
● 高湿度時の吸湿力に優れる
●湿度を約60%にコントロールする
●吸湿容量はシリカゲルAより大きい
● 湿度が下がると自力で放湿できる
B型シリカゲルはA型シリカゲルに比べると、細孔の経が大きいため、低湿度時の吸湿はA型より劣るものの、高湿度時の吸湿力が非常に優れている。さらに湿度が下がると自力で放湿をはじめるため、床下、楽器、家庭用などの調湿剤として使用されている。常に湿度が高い空間では放湿することができないが、湿度の低い日に天日干しを行うことで放湿することができる。
シリカゲルの再生方法(再利用)
A型シリカゲルの再生方法
一般的にA型シリカゲルが使用されている商品には、無色透明の粒のほかに青色の粒も混じっている。無水塩化コバルトを染み込ませて青色に着色させているため、塩化コバルト紙と同様、水分を含むと青色から赤色に変わり、乾燥させると赤色から青色に変わる反応をする。従って、色の付いたシリカゲルが赤色になっている場合は、それ以上吸湿ができない状態を示しているため、再利用するには放湿させる必要がある。
A型シリカゲルの放湿は150℃以上からはじめるため、自然に放湿することは出来ないと考えてよいだろう。実験でも湿度の低い冷蔵庫の中に入れたり、保温状態の炊飯器の中に入れたり、晴れた日に天日干しを行ってみたが、赤色のシリカゲルが青色に変わろうとする様子は微塵もなかった。従って、シリカゲルAを放湿させて繰り返し使用するためには、人工的に150℃以上の高温を作り出す必要があった。
ネットの情報では、A型シリカゲルの再生には「電子レンジ」「オーブン」「フライパン」で加熱して放湿させるのが一般的のようである。一通り試してみたが、一番手軽にかつ効率的にA型シリカゲルを放湿できたのは電子レンジ。しかし、電子レンジを使用する再生方法にはコツが必要であった。コツを分かっていないと焦がして再利用できなくなるため、備忘録も含めて失敗しない再生方法を記載しておきたい。
まず、A型シリカゲルを入れる容器は電子レンジに対応したものを使用しなければいけない。皿の形状は縁が高い皿のほうがよい。なぜなら、後に説明するが、皿を回転させたときに床に粒が落ちやすいからである。
そして、丸いテーブルが回転するタイプの電子レンジを使用する場合は、皿の置く位置を中央ではなく外側に置いたほうが失敗しにくかった。中央に置くと電磁波が当たらない部位が発生し、加熱ムラが発生するからだと考えられる。
電子レンジの熱によってシリカゲルから放湿された水分は、気化されずにシリカゲル表面に付着する。汗をかいたような状態だ。この表面に付着している水分を飛ばさずに加熱し続けると、シリカゲルが割れたり焦げつくことがわかった。
そのため、シリカゲル表面に付着した水分を乾かしながら繰り返し温める必要があった。具体的には、1分間を5回に分けて乾燥させながら温めると失敗することはなかった。1分という時間は電子レンジの消費電力によって変わるので、焦げたり割れたりしないか様子を見ながら調整するとよいだろう。
電子レンジで1分間温めたシリカゲルも表面に水分が付着するため水分を飛ばしてやる必要があった。水分を飛ばす方法は、皿を水平にグルグル30秒ほど回すことで、容易に表面水分を飛ばすことができた。
シリカゲルの表面の水分が飛んだか確認する方法は、シリカゲルを指で触ることで確かめられた。水分が飛んだシリカゲルは指で触れても指に付着しないので、指に付着しなくなるまで皿を回して気化させる。(※熱いので火傷に注意してください)
そして、表面の水分が飛んだら再度電子レンジで1分間温め直す。写真の量くらいだと4~5回ほど繰り返すとシリカゲルが赤から青に変わった。慣れてくると皿を回してる際にシリカゲルの色が変化していくことに気づくだろう。
前述した通り、青色のシリカゲルは、色変化により吸湿状態を示すインジケーターの役割を持っている。色のついたシリカゲルが放湿すると、赤色から青色に変わるが、温めすぎたり、再生を繰り返していると、黒色に変化するものが現れた。
さらに再利用を繰り返しているうちに、この変色した黒いシリカゲルも微妙に色が変わっていることに気がついた。放湿したときはキャビアのような黒色であるが、水分を含んでいるときは微妙に紫がかったドドメ色をしているのだ。
また、透明のシリカゲルも電子レンジで温めすぎると、色が焦げて黄色っぽくなったり、粒が割れたりすることがあった。しかし、検証ではこのシリカゲルもちゃんと吸湿を行っていたうえ、繰り返し再生させることも可能であった
B型シリカゲルの再生方法
B型シリカゲルは常温でも湿度が下がると放湿する特性(調湿)を持っている。そのため、湿度が下がったりする空間で使用する場合は、A型シリカゲルのように人が手を加えて放湿をする必要はない。ただし、湿度が下がらない高湿度の空間で使用する場合は、自力で放湿することができないため、人が手を加えて放湿してやる必要があった。
B型シリカゲルの放湿方法は、天日干しで放湿させることが可能である。シリカゲルは暖められることで分圧が下がり、一度取り込んだ水蒸気(湿気)を放湿させやすい。従って、天日干しで効率よく放湿させられる条件は気温が高く湿度が高い日である。天日干しのタイミングは気温が上昇する(10時~3時)のあいだが最適だと考えられる。
各県の湿度は日本気象協会のサイトで確認することができた。正確な湿度が知りたい場合は湿度計を購入するとよいだろう。検証は行っていないが、部屋の湿度をエアコンや除湿機で下げても、放湿することは可能であろう。
追記:私の検証では、上に記載した「A型シリカゲルの再生方法」と同じように電子レンジで加熱する方法でも放湿させることが可能であった。そのため、少量のB型を効率よく放湿させたい場合は、電子レンジを使用するとよいだろう。B型は常温で放湿できることから、炊飯器(保温)やフライパンの加熱でも放湿できると考えられる。
シリカゲルに適した入れ物
狭い空間に最適な「お茶パック」
シリカゲルを狭い容器などに入れて効率よく湿度を下げたい場合は、通気性の良いお茶パックが最適だった。ただし、折りたたんで封をするだけだと、倒れた際にこぼれたりすることがあったので、ゴムで口を縛って使用している。見栄えを気にするなら「シーラー」や「ホッチキス」で封をした方がよいだろう。
追記:シリカゲルをお茶パックに入れた状態で電子レンジで放湿させると、お茶パックが溶けてしまったり、水分をうまく蒸発させることができなかったので、パックから出し入れする必要があった。この工程が面倒なので、現在はA型シリカゲルは電子レンジに対応したタッパーを使用している。
SunNap/サンナップ お茶パック M 60枚入 3274
シリカゲルの出し入れが面倒な場合は「タッパー」
お茶パックにA型やB型シリカゲルを入れると、電子レンジで放湿させる際に出し入れするのが面倒なことに気づいた。そこで、蓋に穴を開けたタッパーにシリカゲルを入れて使用すると手間がかからないことに気づいた。タッパーだとB型を乾燥させる場合は、そのまま蓋を開けて天日干しするだけ。A型やB型を電子レンジで放湿する場合は、電子レンジ対応のタッパーを使用しないと、電子レンジで乾燥させたときに溶けてしまうので注意。
タッパーのような保存容器は100円ショップに色々な大きさのものが販売されているようなので、近くにダイソーやセリアの店舗がある場合は、そちらで購入したほうが経済的だろう。わたしはネットで購入したが、100円ショップにも電子レンジ対応のタイプも販売されているようである。
蓋に開ける穴はシリカゲルが通らない小さい穴をたくさん開けたほうがよい。なぜならひっくりかえったときに穴からシリカゲルがこぼれてしまうからだ。わたしはルーターや半田ごてを使って穴を開けたが、電動工具などがなければ釘や針金を熱して開けるとよいだろう。※追記:たくさん穴を開けないと調湿しないので注意。写真の蓋の穴くらいだと少なく、密封瓶内の湿度を下げることができなかった。
違和感がない「消臭剤」や「芳香剤の容器」
シリカゲルを目につくような場所に設置する場合で、タッパーのような容器では生活感がでてイヤだと感じる方は、使用済みの芳香剤や消臭剤の容器にシリカゲルを入れるとよいのではなかろうか。可能であれば吸湿効果を高めるために、口が大きく蓋がメッシュ状になっている容器のほうがよいだろう。
ちなみに、シリカゲルは湿気だけでなく、炭のように臭いも吸着することができるので、玄関やトイレに設置しておけば消臭効果も得られる。ゴミ箱底脱臭シートにもシリカゲルが使用されてるほどだ。容器が入っていたものと同じ効果が得られるうえ、半永久的に使用できることを考えると、消耗するタイプの消臭剤を使用するのが馬鹿らしく感じるかも。
大量に入れる場合は「収穫ネット」「洗濯ネット」
押入れやクローゼットのよう少し広い空間や、シンク下のような湿気が高い場所には、通気性が抜群で大量にシリカゲルを入れられる「収穫ネット」「洗濯ネット」「水切りネット」が最適であった。ネットは目が細かくて、吊るせるタイプがよいだろう。なぜなら、天日干しする場合に物干し竿に吊るして干せるので、効率よく放湿することができるからだ。
ただし、シリカゲルには割れたものや粉じんが入っているので、ネットを振ったり、持ち運んだりすると、微細な粒や粉がネットの隙間からでてくることがあった。なので、気になるのであればネットに入れる前にふるいにかけたほうがよいだろう。ふるいにかけるのが面倒な場合は下で紹介する不織布の袋がおすすめだ。
割れた粒や粉が漏れない「不織布保存袋」
上で紹介した「収穫ネット」や「洗濯ネット」や「水切りネット」は大量にシリカゲルを入れられるうえ、通気性がよいので、吸湿と放湿のスピードが早いメリットがある。しかし、前述したように丸粒のシリカゲルの中には、割れた小さい粒が含まれているので、メッシュを通り抜けるものがでてくるのだ。
そこで、通気性がよくてさらに目が細かい袋がないか探してみると、「不織布保存袋」という良さげなのを見つけた。色々なサイズが販売されており、主に鞄や衣類などを入れるもので、汚れや埃から守ってくれる袋だ。乾燥剤やフィルタにも不織布を使用したものがあるので通気性もよく、硬いものに擦れたりしても、簡単には破れない耐久性も持っている。
シリカゲルが使用された商品
A型シリカゲルなら再利用するしないに限らず「なんでも除湿シリカゲル1kg」が経済的
A型シリカゲルの特徴を考えると、密閉した容器の中に入れる乾燥剤として使用する人が大半だろう。A型であれば、坂本石灰工業所が販売している「なんでも除湿シリカゲル1kg」がおすすめだ。この商品はアマゾンで「B型シリカゲル」と検索するとヒットするが、使用されているシリカゲルはA型である。種類は「1kg入の大容量タイプ」の他に、不織布に入った「小分けされたタイプ」が販売されている。
A型シリカゲルを再利用するしないに限らず、「なんでも除湿シリカゲル1kg」がおすすめなのは、小分けされたタイプは、20g×20個入りなので、合計400gしか入っていないからだ。それなら、2倍以上の量が入っている「大容量タイプ(1kg)」を購入して自分でお茶の葉パックに袋詰したほうが経済的である。
次に再利用して使用する場合、シリカゲルを袋から取り出して電子レンジで放湿しないと焦げてしまうのだ。袋から出してしまうとその袋は2度と使用できない。袋を買いかえる手間と費用を考えると1kgのシリカゲルを繰り返し使える「お茶の葉パック」や電子レンジに対応した「タッパー」に入れて使用したほうがやはり経済的である。
大量にB型シリカゲルが必要な場合は「床下用調湿剤」が経済的
B型シリカゲルの特長は、湿度を60%以下に保つことと、空気中の湿気(水蒸気)や嫌な臭いを吸ったり吐いたりすることができる調湿機能を備えていることである。カビの生えにくい環境を作り出し、なおかつ調湿&消臭効果があることから、押入れ・靴箱・押入れ等にB型シリカゲルを使用する人もいることだろう。私自身も湿度を調湿することができるB型シリカゲルに魅力を感じ、湿度の高い場所に設置することを考えた。
しかし、Amazonで「B型シリカゲル」と検索すると、B型シリカゲルやB型シリカゲルを使用した調湿剤や除湿シート等がヒットするが割高である。例えばドライヤーンというB型シリカゲルは、500gで約2,000円である。半永久的に使用できることを考えると安く感じるかもしれないが、B型シリカゲルが使用されている床下用乾燥剤などは5~10kgで2~4千円ほどで販売されていて割安だ。
例えば、わたしが購入した豊田化工の床下用調湿剤は、10Kg3,650円であった。この商品の説明には湿度60%以下の環境を作り出すことができ、生活臭を吸着除去できる脱臭効果もあると記載されている。さらに、これらの効果が半永久的に続くうえ、吸湿量が7,000ml(自重70%吸湿)と謳っている。上で説明したB型の特徴と一致していることから、まぎれもなくB型シリカゲルが使用されている事がわかる。
これだけ大量にあると、空気の流れが悪い「押入れ」「クローゼット」「下駄箱」から、水廻りである「キッチン」「シンク下」「洗面脱衣所」「トイレ」の湿気対策と消臭対策が経済的に行えた。シリカゲルを入れる容器はフタに穴が空いているタイプの消臭剤や芳香剤の空容器、そして袋には、収穫ネット、洗濯ネット、不織布袋、水切りネットを使用した。(下で紹介)
B型シリカゲルより安価なゼオライト
DIYで家の床下に調湿剤を敷きつめようと考えたときに、おそらく炭より吸湿力が高く半永久的に使用できる「B型シリカゲル」が使用された調湿剤を選ぶ人も多いのではないだろうか。しかし、実はB型シリカゲルと同じように多孔質構造をもった「ゼオライト」という天然鉱物が存在するのだ。
ゼオライトは天然以外に人工のものも存在するので、どちらの方が吸湿力が優れているとは言い切れない。しかし、どちらも湿度が高くなったときに湿気を吸い取り、湿度が低くなったときに放湿を行うという同じ特徴を持っている。湿度も50~60%に保つと言われることから、天然のシリカゲルといっても過言ではない。また、施工方法も同じである。
このため、予算を抑えたい場合は価格が安い天然ゼオライトが使用された調湿剤のほうがおすすめである。私がアマゾンや楽天市場で最安値の商品を調べたところ、シリカゲルは豊田化工の「住宅用調湿剤(床下用)」、ゼオライトはアイリスオーヤマの「床下さらり」が一番安価であった。10kgで約2,000円の差があるのでリーズナブルである。
どちらも湿気と臭いを吸着するので調湿と消臭の効果がみこめるが、床下の風通しが悪ければ調湿剤が吸収した水蒸気を放湿できないので、湿度が下がらないと考えられる。その場合は、調湿剤と一緒に床下換気扇を併用するようである。床の下にある根太や大引が湿気で腐食すると修繕が厄介なので、家も床下に調湿剤を敷きつめる予定である。
床下にシリカゲルを敷き詰めるのが面倒な場合はマットタイプ
家の床を張る前であれば、そのままゼオライトやシリカゲルのような調湿剤を床下に簡単に敷き詰められるが、すでに床を張った状態だと床下にもぐって敷き詰めないといけないので大変な作業となることが予想される。床下はコンクリートがベタ基礎だとそのまま調湿剤を敷き詰めることができるが、コンクリートが打たれてない布基礎の場合は防湿シートを敷いて、その上に調湿剤を敷き詰める必要があるようだ。
この作業が億劫な場合はマットタイプのものがよいだろう。マットタイプはあらかじめ調湿剤がマットに詰められた状態となっており、布基礎でも床下にポンと並べて置いていくだけなので、効率的に施工ができるようだ。調べてみるとマットタイプのものはシリカゲルもゼオライトも販売されていた。ゼオライトはみやちゅうから「床下カラッと」、シリカゲルは豊田化工から「繰り返し使える除湿マット」という商品が販売されているが、豊田化工のものは布基礎の床下にベタ置きできるのかは不明である。
シリカゲルが使用された猫砂は除湿しない!?
現代の猫のトイレに使用される猫砂は、鉱物系、紙製、木製、オカラなど様々な種類が存在する。そのなかの一つにシリカゲルが使用されたタイプの猫砂があったので注文してみた。購入したものは常陸化工が販売している「においをとる猫砂 ザ・シリカ」だ。4.6Lという量が約600円なので、シリカゲルと同じ吸湿効果を持っていたら、猫砂を調湿剤として代用したほうがお買い得である。
商品の説明を見てるとB型シリカゲルの特徴に似ているので、吸湿&放湿効果に期待した。しかし、密封瓶の中に30gを入れて湿度を測定してみると、2時間経ってもドライボックス内の湿度を1%も下げることができなかった。追記:どうも未開封の新品といえど水蒸気を吸収し吸湿できない状態だったようだ。電子レンジで加熱すると吸湿をはじめた。詳細はブログの記事からどうぞ。
布団下の結露を防ぐ「除湿シート」にはB型シリカゲルが使用されている
フローリングの上に敷いた敷布団、座布団、座椅子の下がびしょびしょに濡れた経験はないだろうか?これは冷たい床と暖かい布団のあいだに温度差が生じたことにより発生した結露が原因である。例えば、布団の裏の温度が30℃、湿度が60%になったときの露点温度は21℃なので、床の温度が21℃以下になると結露が発生する。このまま結露対策を行わずに結露を繰り返していると布団にカビが生えたり、最悪、床が腐ったりすることもある。
実はわたしもベッドやマットレスを使用していなかったので、床を結露させた経験がある。そこで当時、湿気対策として購入したのが「すのこマット」だ。すのこマットの上に布団を敷くことで通気性がよくなり床が結露することがなくなった。しかし、テントの中で寝るようになってから、すのこマットは使用しなくなった。なぜなら、すのこマットがテントの中に入らないからである。なので、今すのこマットはバラして押入れの奥に眠っている。
敷布団 除湿シート シングル 竹炭入り 防カビ 消臭 布団 除湿
そして、最近テントを撤去したため、また布団を床に敷いて寝るようになった。すのこマットは4つ折りにして収納することができるものの、それを毎朝繰り返す作業が面倒だったので、除湿シートなるものを購入した。実はこの除湿シートもB型シリカゲルが使用されており、床の下に敷くことで結露の原因となる湿気を吸い取ってしまうというものだ。除湿シートを敷くようになってから、布団の下はカラリと乾いている。
除湿シートのいいところは、すのこマットと違い邪魔にならないので、毎朝置きて片付けなくてもいいところだ。基本的に敷きっぱなしであるが、やはりB型シリカゲルが使用されているので、吸湿できなくなると天日干しを行わなければいけない。しかし、布団やすのこマットのように重たくないので、除湿シートは簡単に干して乾燥できる利点も存在する。また、吸湿センサーがついているので、湿気を吸収できなくなるとひと目で確認することも可能。
除湿シートはドライペットのふとん快適シートのほうが手間がかからない
上のような布製品タイプの除湿シートを毎日たたんだり、定期的に干したりするのが面倒だと感じる人におすすめなのが、エステー株式会社が販売している「ふとん快適シート」だ。この除湿シートも畳んだり、吸湿センサーの色が変わると天日干しを行わなければいけない。しかし、西川リビングが販売しているような除湿シートと違い、子供でも片手で持てるような軽さなので手間をかけずに収納したり干したりすることができるのだ。
ふとん快適シートは7×5(cm)の不織布にB型シリカゲルが入っており、その不織布が168個連結された状態になっている。小さく折りたたんだり丸めたりできるので、手軽に省スペースに収納することができた。また、わざわざベランダに出て物干し竿に干さなくても、縦に2つに折ってハンガーにかければ部屋で乾燥させることも可能であった。部屋干しするときは窓を開けて、気温が高くなる10~3時のあいだに干すとよいだろう。湿度が高い日はエアコンで湿度を下げることにより乾燥させることも可能。
ふとん快適シートはハサミで切ったり、折りたたんだり、丸めたりすることができるので、例えばハサミで切ったものを下駄箱に敷いたり、折りたたんでハンガーに干してクローゼットに入れたり、丸めて押入れの空いたスペースに入れておけば、狭い空間を調湿しることも可能だろう。吸湿した湿気や臭いを放湿させるときは、湿度の低い日に扉を開けておけばよいうえ、水とりぞうさんと違い再利用することが可能なので経済的だ。
A型シリカゲルとB型シリカゲルの見分ける方法
水の中に入れると違う反応をする
食品、衣類、電化製品などの乾燥剤にはシリカゲルが使用されていることからストックしたり再利用している人もいるのではないだろうか。ネットにはシリカゲルを捨てないで再利用できるという情報は散見したが、A型シリカゲルとB型シリカゲルの見分け方が記載されているサイトがなかったので自分で調べてみた。ちなみに、A型とB型の再利用方法は、このページのシリカゲルの再生方法(再利用)をご覧ください。
A型とB型の見た目はそっくりなので見た目で見分けることは難しいが、口の中にいれると弾け方に違いがあることに気づいた。なので水に入れることで見分けることが可能である。まず皿に水を入れて、そこにシリカゲルを5粒ほど入れてみる。A型は数秒でパチパチと音をたてながら割れたりするか&無反応である。B型は水の中にいれると、小さな泡がたくさん発生し、自身も泡に包まれた。さらに約1分ほど経つと指で押せば簡単に砕けるほど脆くなった。