自作ディアウォールの作り方
市販の2×4アジャスターを複数用意すると痛い出費となる!?
ホームセンターなどで販売されている安価なSPF(2×4材)の両端に差し込むことで、だれでも簡単に壁や天井を傷つけずにちょっとした柱を立てられる若井産業の「ディアウォール」。同社からはディアウォール専用の「棚受け」も販売されているため、ディアウォールと2×4材を組み合わせた収納棚を作る人を目にすることが多くなってきた。最近では複数のディアウォールを利用して部屋に板壁を張ったり・防音部屋を作ったりと、個性的な使い方をする人の記事や動画も散見される。
工具レスで部屋に傷をつけずに2×4材を突っ張れるDIY初心者に人気のディアウォールだったが、現在ではラブリコのような類似商品が登場したため、早々に一強時代は終わってしまった。色々なデザインの類似商品が販売されることは消費者にとって嬉しいことだが、どこのメーカーも1つ500~1,000円するため、複数用意するとけっこうな出費となり、お財布を痛める人も多いのではないだろうか。そこで、今回は誰でも簡単に安価で作れる「自作2×4 アジャスター」を紹介したい。
自作ディアウォールに必要な材料
自作の2×4アジャスターに必要な材料は、六角ボルト(M10×40)・ナット(M10)・ワッシャー(M10)と1×4材などの端材のみ。厚さが20mmほどある端材があれば、1つ50円以下でアジャスターが製作可能。ディアウォールやラブリコの実勢価格は900円ほどなので、同じ予算で18個の2×4アジャスターを作ることができる。ボルトなどは量売で購入すれば1つあたりの製作費はさらに安くなるだろう。
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上パットを好きな形に切断する
天井に接地する上パット(天キャップ)は、厚さ19mmの1×4材の端材を使用。この上パットを自分の好きな形に切断しよう。ここでは長方形の形状には「スライドマルノコ」、丸い形状には「自在錐」を使って切断。
ちなみにこの後、上パットの中心にΦ10mmの穴をあけるため、小さい材を固定する治具などがない場合は、あらかじめ中心となる部分に穴(後述)をあけてから、好きな形に切断するといいだろう。
Bitly
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上パットにボルトの頭が入る穴をあける
穴の底を平坦に削ることができる「座ぐりドリル」を使って、六角ボルトの頭部が納まる穴をあける。ここではM10の六角ボルトの対角寸法(19.5mm)より2mm小さい(直径17mm/深さ7.2mm)の穴をあけた。
最近では、色々なサイズが用意された隣の大国製の座ぐりドリル(セット品)がAmazonなどで安価で販売されており、あまりクオリティーや精度に拘らないのであれば、ぜひ揃えておきたい。
Bitly
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ボルトの頭部を穴に叩き込む
前述した座ぐりドリルであけた穴に玄能やハンマーなどを使って六角ボルト(M10)の頭部を叩き込む。
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突っ張る材料を天井の高さ-40mmで切断する
床と天井のあいだに突っ張る2×4材を天井の高さから40mm短い長さで切断。少し余裕を持ったサイズなので、少々長さが長くなったり短くなっても問題ない。
「作る前に知っておきたい」で後述するが、ここで紹介している自作ディアウォールは、2×4材ではなくても突っ張ることができるため、用途に応じた材料や2×4材より安価な材料も突っ張ることができる。
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突っ張る材料の木口に10mmの穴をあける
床と天井に突っ張る2×4材の木口の中心に木工ドリルなどを使ってΦ10mmの穴をあける。深さは20mm以上あったほうがよいだろう。
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突っ張る材料の木口の穴にボルトを差し込む
木口にあけたΦ10mmの穴にナットとワッシャーをセットしたボルトのねじ部を差し込む。
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天井の高さに調整してナットを締めつける
柱を突っ張りたい場所にボルトを差し込んだ面を天井側に向けて2×4材を立てて、上パットをぐるぐる回して天井の高さに合わせて調整。柱の位置と矩(直角)を出したら、ナットを17番のスパナやモンキーレンチを使って時計回りに回して締めつける。※きつく締めつけすぎると天井が破損する場合があるので注意されたし。
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作る前に知っておきたい
さらに安定力を向上させる方法
自作ディアウォールはかなり強い衝撃を加えないかぎり動いてしまうことはないが、1本だけ立てた場合、回転方向に少しひねりを加えると簡単に動いてしまった。さらに安定力を高めたい場合は、回転しやすい床との接触部分(木口)と、ワッシャー部分にゴムシートを噛ませると動きにくくなった。自作で薄い板で大きいワッシャーを作ってゴムシートを噛ませるとさらに回転方向に強くなるかもしれない(気が向いたら改良版を作ってみたい)。
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2×4材以外の材料も突っ張れるからさらに予算を抑えられる
自作の2×4アジャスターは「ディアウォール」や「ラブリコ」と違い、2×4材よりリーズナブルな1×4材・垂木・野縁なども突っ張ることができるため、複数柱を立てる場合は安価な材料を使用することで、さらに予算を大きく抑えることができるのも嬉しいポイント。
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この記事の動画はこちらからどうぞ
コメント
シロートには木材をその様に作成する工具は揃える事は難しい
その工具を揃える事を考えると···
電ドリは意外と安いし、2×4立ててDIYしようってんなら、どのみち必要なものですからね~。
店によっちゃ木材買えば0円からワンコインで貸してくれるし。
とても わかりやすい説明と
動画でした。
早速、必要な工具を買い
作ってみたいと思います。
借家に引っ越して
一年と少し経ちました。
家族の同線や収納方法を考え、なるべく お金をかけずに
快適な空間を作りたいと思っていたので とても嬉しいです。
ありがとうございました。
コメントありがとうございます。
ラブリコやディアウォールは1つ1,000円前後するので、たくさん木材を突っ張る場合は自作したほうが経済的ですね。
壁に傷をつけずに壁面を有効活用できることから賃貸の救世主です。
木材は比較的反ってないものを選んでください。
家に、いくつか、ディアウォールとラブリコでつっぱってますが、結構な出費をしました。
ずっと心の底に、必要な出費だった、と、ごまかし続け、更にまた柱を立てたくなり、モヤモヤとしていました。
分かりやすい情報、ありがとうございます。
既製品より、やりがいがありそうです。
天井に着く方の木材も好きな形にできるのも良いですね♬
さっちんさんコメントありがとうございます。
たくさん突っ張りたい場合は、自作したほうが経済的ですね。
道具は3000円前後で購入できる安価なコード式ドリルドライバーと、座ぐりドリル+木工ドリルがあれば簡単に作ることができるので、ぜひ試してみてください。
ダイソーなどでも販売されている木工用平ベタドリルビットでも座ぐり穴は開けられます。
これ天井ギリギリに金具をつけているのはなにか理由があるのでしょうか?
2つの同じくらいの長さの木材を用意して、中心に金具をつけたほうが、締付け作業などしやすいかな?と思ったのですが、それだと強度が不安ですか??
コメントありがとうございます。
八幡の2×4アジャスターを模倣して作ったので特に何も考えていませんでした。ディアウォールはハンガースタンドや棚受けとして使われているので、負荷のかかりやすい所や体がぶつかりやすい所で突っ張るより、天井付近でつっぱったほうがよいのではないでしょうか。その他に材料がワンカットで済むメリットも存在しますね。しかし、あえて目立つところでジョイントするのもハイセンスだと思います。端材同士で突っ張れるので経済的ですね。
前述の中央継ぎの話ですが、追記をさせていただきます。
例えばギターなどの弦をイメージしてください。
弦の端よりも中央のほうが、振れ幅が大きいように
棒でもやはり中央のブレが大きく(=負荷が大きく)なります。
なので、継ぎは端となる天井付近がベストなのです。
また、端なのに床の方を避けたほうがいいのは、
つっぱり力+重さによる破壊を避けるためです。
わざわざ適切な回答をしていただきありがとうございます。
勉強になります!
はじめまして。
ディアウォールの作成YouTubeを拝見させていただき大変参考になりました。ありがとうございます。
私のブログで、作った時の感想や失敗を記事として載せたいと思っております。
その際、DIYと掃除機ときどき猫さんのYouTubeを紹介したいのですが、宜しいでしょうか?
パパドットコム様
コメントありがとうございます!
リンクはもちろんのこと切り抜き画像などご自由にお使い下さい!
回答ありがとございました!
是非使わせていただきます♪
ありがとうございます♪