小型バレル研磨機をつくるまき
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超小型であるメリット
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- 少量のメディアで研磨できるから経済的
- 振動音が静かになる(箱で覆えばさらに静音化)
- 予備の研磨槽を用意できるから自動化しやすい
振動バレル研磨機の構造が木材を研磨する電動工具(オービタルサンダー)の上に環状のボウル皿を載せたような単純構造だったため、冷却ファンを振動するモーターに改造して超小型の振動バレル研磨機を安価で自作してみた。
振動バレル研磨機とは、振動モーターで環状の研磨槽に振動を発生させて、ワーク(金属・石製品等)とメディアを流動させながら研磨することができる機械である。
他のバレル研磨機に比べるとワークの表面を磨くスピードが遅い欠点があるものの、メディアの当たりが弱いうえ、様々な研磨メディアを使用できるため、用途に応じた仕上げ面を得られる利点がある。
その他に、研磨できる工作物の大きさや、一回に研磨できる量は振動バレル研磨機のほうが上となるため量産性が高い。また、上蓋を開放して使用することができるため、複数台あると自動化しやすい。
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さらに簡単かつ安価で作る方法
作った動画を見てて気づいたことは、さらに安価で手っ取り早く作りたい場合は、イラストAのように2枚の板の四隅に穴をあけて、その穴に短く切断した丸棒を差し込んで木工ボンドで接着。次に2枚の板の四隅に配置した丸棒にバネを差し込んで、薄い板に接合したファンを上の板と連結する。動画で作っている1号機は手間のかかる方法で丸棒をファンに固定しており後悔している。
とさらにイラストAを作成していて気づいたのだが、USBファンより少し広めの板を2枚用意して、上側の板にUSBファンを取り付けたほうがさらに簡単に作製できるのではないかと思った。2号機は更にコンパクトでパワーのあるファンで作りたい。
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メディアがうまく流動しない要因
ファンの回転数(RPM)が低い
タッパーを研磨槽にしたとき、環状の研磨槽の中心にポールが配置されている本家と違い、メディアとワークは横回転しながら流動。メディアとワークの量が多いと研磨槽とファンを支持しているバネが沈み振動する幅が小さくなるため、うまくメディアが流動しないことがあった。解決方法は5VのUSBファンではなく、電圧と回転数が高い「12Vファン」や「モーター」を使用するか、5Vのファンに電圧を3V~12Vに調整できるDCアダプターに接続。ただし、後者のファンに5V以上の電圧を加える方法は自己責任となる。電圧を上げすぎると耐久性が低くなるだけでなく、熱を持ったりすることがあるからである。
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バネが硬すぎる
思った以上にバネが割高で線径の選定をミスると痛い出費となるため、家にあったステンレス線を丸棒に巻きつけて自作した。当初、5Vのファンに線径1.2mmで作ったバネを使用していたのだが、回転しながら流動するメディアにワークを入れると回転が止まりうまく流動しなかった。バネを少し伸ばすことで少し改善されたため、線形を1.0mmで作ったバネを使用すると回転スピードが早くなった。ちなみに、0.7~0.9mmだと貧弱すぎてファンとメディアを投入した研磨槽をうまく支持できなかった。(2m/200円前後)
錘が中心によりすぎている
USBファンを振動させる仕組みは、回転運動の中心点からずれた偏心点に錘(ボルト)を固定することで偏心振動が発生。中心点と偏心点を結ぶ偏心距離が近すぎると振動する幅が小さくなるため、ファンの回転数が早すぎるとメディアがうまく流動しなかったり、回転スピードが遅くなることがあった。解決方法はファンの中心からさらに離れた箇所にボルトを固定することで、振動幅が大きくなり解決することがあった。
電圧を変換できるアダプター
[モーターのパワー][ファンの回転数][錘の偏心距離][バネの強度]これらの流動がうまくいかない要因は、電圧を変えてファンの回転数を調整することでほぼ解決したため、電気系の知識がない場合は、電圧を変換できるアダプターを介して電源をとると便利であった。ただし、前述したように5Vのファンにそれより高い電圧を加えると、ファンの耐久性が下がったり、熱を持って最悪発火することがあるかもしれないため、やはりファンは最初から12Vにしておけばよかったと後悔。
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小型振動バレル研磨機(1号機)-備忘録
①ファンの両面についている金網を外す
②羽の真ん中に穴をあける
③穴にM8のボルトを通してナットで固定
②羽の真ん中に穴をあける
③穴にM8のボルトを通してナットで固定
ファンと同じサイズの板を2枚用意する。今回は余っていた1×6材をファンと同じサイズに切断して利用。ファンを固定する板の上にメディアを入れた研磨槽を載せて一緒に振動するため、ファンのスペックが非力な場合は、上板は薄くて軽い板にしたほうがよかったと完成後に感じた。
土台となる板(左)に丸棒を差し込むための穴をあける。座ぐりドリルを使用して底が平坦な止め穴をあけているが、座ぐりドリルがなければ木工ドリルで貫通させても問題ないだろう(木工ボンドで接着するため)。
ファンと研磨槽を固定する板を支持するバネは自作することに。バネをネットで購入すると意外に割高なうえ、線径や硬さの選定を失敗すると痛い出費になるからだ。ステンレス線であればホームセンターで2m/200円ほどで販売されているため買い求めやすい。今回は家にあった線径0.7/0.9/1.0/1.2mmのステンレス線でバネを作成。今回使用したUSBファンには1.0mmのステンレス線が適していた。
用意したステンレス線は板に差し込んだ丸棒に巻きつけて製作。ドリルドライバーのチャックで丸棒をくわえさせて回転させれば効率よく針金を巻きつけることができるが、12mmの丸棒だと一般的な電気ドリルやドリルドライバーのチャックにくわえさせることはできないので、丸棒を手で回して巻きつけていく必要があった。
完成した4本のバネを板の四隅に固定した丸棒に差し込む。振動する幅が小さくてメディアがうまく流動しない場合は、バネのまんなかを少し伸ばすことで改善された。バネを伸ばしてもうまく振動しない場合は、ファンに固定した錘が軽い・バネが太くて硬すぎる・ファンの回転数が低い・ファンの回転数が高い。この4つが要因であった。
研磨槽を載せる面に両面テープ付きのマジックテープを貼りつける。マジックテープの着脱を繰り返していると両面テープが剥がれてくるため、はがれやすい端にタッカーを打ってしっかり固定。マジックテープは消耗しにくい「フック面」を木側、消耗しやすい「ループ面」を研磨槽に貼り付けた。
メディアとワークを入れる研磨槽は丸形のタッパーを使用。底面が平らなものを選んで、マジックテープ(ループ面)を貼りつけた。
磁気バレル研磨機や回転バレル研磨機を使っていて思ったことは、予備の研磨槽がないとメディアやコンパウンドの交換にうんざりすること。特に振動バレル研磨機は他のバレル研磨機と違い、大きな研磨槽がボルトで固定されているため、メディアの入れ替えが非常に面倒くさい。また、予備研磨槽が単品で販売されておらず入手困難。そこで、自作の振動バレル研磨機は研磨槽を容易に入手できる100円タッパーにしてマジックテープで着脱できるようにした。各メディアを入れたタッパーを用意しておけばすぐに用途に応じて研磨が行える。
さらに小さいタッパーを用意すれば、複数の研磨槽を同時に使用することもできる。この小型のサイズでもマジックテープを板いっぱいに貼り付ければ、4個の研磨槽を同時に使用することも可能。マジックテープを切らしたため、近いうちに買い足して拡張したい。
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小型の回転バレル研磨機を作るまき【自作】
電動ドライバーで駆動する小型回転ランブラー ものぐさの味方!DIYで役立つ回転バレル研磨機 今、家で一番稼働している電動工具(回転バレル研磨機)の小型バージョンを自作してみた。ネット上では回転バレル研磨機より振動バレル研磨機のほうが研磨効率...
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