電動ドライバーで食器洗い用スポンジやタワシを回せるビットの作り方
10年前に紹介した電動ドライバー用のビット「何でも挟めるダブルクリップビット」が錆びて使い物にならなくなったため、改めて作り直しました。
当初はスポンジ+コンパウンドを挟んでシンクの光沢出しに使用していましたが、研磨タワシを挟むことで、中華鍋・アルミ鍋・ステンレス鍋についた頑固な焦げも容易に落とせるようになり、現在では焦げ・煤・錆び落としにも活用しています。
スポンジ・ブラシ・タワシなどがついた専用の先端工具も販売されていますが、ダブルクリップで食器洗い用のスポンジや研磨タワシを挟んで使用すると経済的です。
0.ダブルクリップの選定
ダブルクリップはモノタロウブランドのものですと、[小小][小][中][大][特大][超特大]の6種類が用意されています。わたしは食器用スポンジや研磨タワシを挟さむため、クリップ幅と最大口開が1番大きい超特大を使用しています。
1.ダブルクリップに穴をあける
ダブルクリップの背面の中心に穴を開けるため、ポンチングを行いました。ダブルクリップは背面を上にした状態で固定することが難しいため、固定した板(1×4)に挟むと加工しやすかったです。
ポンチか針状の先端工具などを材料に当て、ハンマーで叩いてくぼみを作り、ドリルが滑らないようにします。画像で使用しているものは、シンワ測定が販売しているオートポンチで、ハンマーを使わずにポンチングを行えます。
Ø5mmの穴をあけます。薄いスチールにいきなり5mmのドリルビットを使用すると、刃先が材料表面で滑りやすく、穴の位置がずれたり、穴の縁の仕上がりが悪くなる可能性があります。そのため、まずは小さいビットで下穴を開けてから、最後にステップドリルで穴を広げることで、きれいな仕上がりを得ることができます。
2.ボルトを固定する
ダブルクリップにあけた穴にM5のボルトを通します。ボルトの長さはクリップをしっかり固定しつつ、ドリルチャックに装着できる長さのものを選定します。ボルトを通した後にナットでしっかり固定します。必要に応じてワッシャーを追加します。ワッシャーを両サイドから通して固定すると、ナットやボルトの回転や振動による緩みが起こりにくくなります。
3.スポンジ等を挟む
回転させたいものを挟みます。わたしは鉄鍋やアルミ鍋の焦げや錆びを落とす場合は、モノタロウの研磨タワシやナイロン不織布(研磨剤入)を使用しています。頑固にこびりついた長年のコゲは研磨タワシが必要になりますが、その日についたコゲはナイロン不織布(研磨剤入)で十分です。
4.ドリルチャックに装着
研磨タワシを挟んだダブルクリップ付きボルトをドリルチャックに装着します。高速回転させると取手が開いてワークにぶつかるのでつまんで取り外します。これで、ダブルクリップで挟んだ物を回転させる準備が整いました。
電動ドライバー+研磨タワシ+中性洗剤で鍋の焦げを落とす
砂糖と醤油を煮詰めて作った焦げを落とします。
#100~#120の研磨タワシだと5分ほどで落とせました。長年の頑固なコゲはもう少し時間がかかります。
鍋底の丸みを帯びた隅部のコゲは落とすことができません。過去にSK11のサビ取りアフロ君を使っても落とせなかったので、諦めて他の方法で落としています。
少し先を尖らせた丸棒を使います。
ドリルチャックに丸棒を取りつけて高速回転させることで、簡単にコゲを落とすことができます。コゲの部分には研磨剤の代わりとして重曹または塩を撒いておきます。重曹や塩を使用する場合は、水を加えてペースト状にする必要があります。
電動ドライバー+スポンジ+ピカールで光沢をだす
スポンジにコンパウンドを塗布すれば光沢も簡単にだすことができます。スポンジはパックスナチュロンのキッチンスポンジが耐久性が高く愛用しています。
コンパウンドとしてピカールネオを添加しました。ピカールは#4,000~5,000程度なので、鏡面にする場合はもっと荒いコンパウンドから磨く必要があります。
5分ほど磨きます。
短時間で簡単に光沢をだすことができました。光沢をだすと食材が焦げついてもすぐに落とせるメリットがあります。
使用動画
実際に作っている・使用している動画はこちらからどうぞ。
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