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ドリルドライバーで作る木製プーリーの作り方

タイミングベルトプーリー

  • 必要としているサイズの穴経がない
  • 大きいものは重量が重たい
  • 大きいものは割高になる

先日、「既製品を組み合わせて回転バレル研磨機を作る方法」の記事を書いた。

その中で穴経が8mmのプーリーの入手が難しいため、スペーサーを使って他サイズのプーリーを利用しようと思ったが、外径が大きいプーリーは割高なうえ、モーターに負荷がかかるほど質量が大きかったこともあり、3Dプリンター用のタイミングベルトプーリーを流用した。

記事では電動工具や先端工具がない人のことを考え、タイトル通り既製品のタイミングベルトプーリーを流用したが、個人的には精度が必要なければ、木で簡単にすぐ作れそうだなと思い、実際に作ってみることにした。ここでは備忘録がてら作り方を記事に残しておきたい。

木製プーリーの作り方(ホールソー)

任意のサイズのホールソーを用意。ボール盤に取り付けて端材を丸く切り抜いた。今回は精度の高い「ボール盤」を使用したが、「電気ドリル」や「ドリルドライバ」などでもくり抜ける。
木工を趣味とするのであればバイメタルホールソーのセットを持っておくと便利だ。現在は中国がセット品を安価で販売しているので、一昔前と違って色々なサイズが経済的に揃えやすい。

木製プーリーの作り方(ドリルドライバーに取り付け)

ホールソーでくり抜いた板の穴にボルトを通し、板が空回りしないように反対側からナットを通して締め付ける(ワッシャーをかましておかないと空回りしやすいので注意)。ホールソーのセンタードリルの直径は6mmなのでM6のボルト/ナット/ワッシャーを使用。

自在錐

丸く切り抜いた板の中心に穴をあけたくない場合は、神沢が販売している「自由錐O型 K-160」が最適だが、穴あけ深さが12mmまでしか対応していないことと、一般的な自在錐より金額が大きい。スターエムなどの自在錐でもセンタードリルを取り外した状態で材料をしっかり固定していれば、穴をあけずに切り抜くが可能だが、穴が貫通した瞬間に切り抜いた材が跳ね跳んでしまうので注意が必要となる(自己責任)。

ドリルドライバー水平固定

水平に固定したドリルドライバーにプーリーを固定したボルトを装着。後述する工程で10分ちかくかかるので、コード式ドリルドライバーや電気ドリルのほうが適していた。
よく考えたらボール盤にボルトを装着したほうがよかったかなと。なぜなら、後述するノコ刃やヤスリを水平に固定できるので、精度の高い溝を掘ることができるからだ

墨つけ

側面の真ん中に印をつける。ストッパーの付いている直尺やケガキゲージがあると簡単に印をつけられる。

ノコギリで切り込みを入れる

ノコギリで任意の深さまで切り込む(丸ベルトを使って回転伝達を行いたいので、切込み深さは丸ベルトの直径と同じにしたほうがよかった)。ノコギリはアサリのないタイプのほうがブレにくくてよかった(ゼットのライフソーを使用)。

厚いノコギリで切り込みを入れる

さらに厚みのあるノコ刃を使って、切り込みの幅を効率よく広げる。レシプロソーの替刃を使用しているが、なければ次の工程に進んでも問題なし。

木製プーリーの作り方(ヤスリの形状:三角)

ヤスリを使って溝を広げていく。三角のヤスリが効率が良かった。

木製プーリーの作り方(ヤスリの形状:丸)

丸ベルトをプーリーにかけるので、丸いヤスリでU溝に仕上げる。

木製プーリーの作り方(サンドペーパー)

サンドペーパーで最終仕上げ。

穴を広げられる竹の子ドリル

切り抜いた材の中心には6mmの穴があいているが、8mmのステンレス丸棒に差し込むため、ステップドリルを使って穴を8mmに広げる。

木製プーリー(U溝タイプ)

完成!慣れると15分ほどで木製プーリーを作ることができる。歯車と違って簡単にさくっと作ることができるので、プーリーは木で自作したほうが経済的だと感じた。

木製プーリーを丸棒(ステンレス)にエポキシで接着

エポキシ樹脂を使ってプーリを丸棒に接着。接着力を高めたい場合はプーリーを厚くするとよいだろう。今回使用したエポキシ樹脂(接着剤)は5分で硬化がはじまり、約1時間で実用強度に達する「セメダインのハイスーパー5」を。


木製プーリー(丸ベルト)

1日回転させてみたがプーリーが丸棒から外れたり・破損することもなかった。丸ベルトは少し割高となるが、オレンジのものより、緑色のPU伝導ベルトのほうが切れにくいうえ、空回りしにくかった(素人が適当に火で溶着してもしっかり接合される)。


管理人
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