フロス(F字型)の欠点
ホルダータイプの種類

フロスを使った歯間ケアは、歯と歯の間の汚れを効率的に取り除くために欠かせないアイテムの1つです。
初心者用に販売されている柄がついたホルダータイプのフロスは大別すると[F字型]と[Y字型]の2種類が存在します。
奥歯のフロッシングがやりにくいF字型
わたしはGUM イージースルーフロッサーを使っていたのですが、製造中止になってからというものの、フロスが切れにくい小林製薬の糸ようじを愛用しています。
しかし、F字型は前歯の歯垢(プラーク)の除去に向いている一方で、奥歯には使いにくくなります。奥歯に使いやすいといわれるY字型のクリニカ アドバンテージフロスを使ったこともありますが、前歯のフロッシングが少し難しくなる欠点がありました。
小林製薬の様なF字型はフロスが柄と平行なので、奥歯には使いにくいといわれていますが、そうではありませんでした。
冷静に分析すると、口角を引っ張ることで、フロスを歯の隙間に対して垂直状態で届かせることができるからです。
それにもかかわらず、奥歯をフロッシングする際に使いにくく感じるのは、持ち手の柄が短いことと、柄の強度や剛性が不足している設計だからです。
柄が短いと指が口の中に入ったり、口角に指が当たったりするため、スライドさせにくくなります。
また、薄い樹脂製の柄は柔らかく、強度や剛性が不足しているため、奥歯の歯間の左右をフロッシクングをする際に十分な力をかけることができません。
そこで、柄の部分を延長し、強化することで、上下の奥歯もストレスフリーでフロッシングできるようになりました。
この記事ではドリルドライバーと木製の丸棒を使って、柄を使いやすい長さに延長し、剛性を高めるハンドルの作り方を紹介します。
糸ようじ用の延長ハンドルの作り方
柄となる木製の丸棒を用意します。丸棒の直径はØ12mm~Ø13mm、長さは拳(こぶし)2つ分くらいの長さが使いやすく感じました。丸棒はホームセンターに行けば、1本から販売されています。
丸棒の木口に糸ようじの柄を差し込むための穴をあけます。画像ではドリルドライバーをつかっていますが、ワークが小さい場合はミニルーターのほうが加工しやすいです。
ドリルビットのサイズは、糸ようじの持ち手の厚さより、少し細い径のものを使ったほうがよかったです(抜けやすくなるため)。
ちなみにわたしが愛用している小林製薬の糸ようじの柄の厚みは約1.9mmだったので、Ø1.5mmのドリルビットを使って穴をあけました。鉄工用でも問題ないです。
穴を任意の深さまであけたら、ビットを上下に動かしながら下方向に進めていきます。
糸ようじの柄を差し込むための細長い穴があきました。硬い冬目にあたると真っ直ぐ切削できないことがあるので、柔らかい春目に反って穴をあけました。使い続けていると穴が広がっていくかもしれないので、ハンドルの反対側にも穴をあけています。
汚れをかきだすためのカギ状のピックがあると、作った取手に差し込むことができないため、ハサミなどで切ります。
真っ直ぐになった柄を差し込みます。首の部分が長いとしなりやすいため、歯間の左右をフロッシングする際に力をいれられません。そのため、首が長くなってしまう場合は、首の部分が短くなるように穴の深さを調整します。
丸棒の角が口角にあたると痛いのでカッターなどを使って面取りします。
これで上下の奥歯をフロッシングしやすくなりました。自分の様に糸ようじの柄が短くて使いにくいと感じてる人の参考になれば幸いです。
長期間使用して分かった問題点と改善点
この記事で紹介した木製の糸ようじ延長ハンドルを使い始めてから、2024年12月26日から2026年8月2日までの1年7か月7日が経過しました。
毎日のデンタルフロスで使い続けた結果、奥歯まで届きやすいという使い勝手の良さは変わらなかった一方で、木製ハンドルならではの劣化や改善点も確認できました。
そこで、長期間使用して分かった問題点を踏まえ、より耐久性を高めるために改良を実施しました。ここでは、1年7か月使って分かった耐久性や劣化の様子、実際に行った改善内容について詳しく紹介します。
糸ようじの柄が穴の中で折れる
約1年7か月使い続けるなかで、一つ気になった点がありました。それは、糸ようじの柄が穴の入口付近で折れ曲がって切れてしまうことが何度かあったことです。
発生頻度は数か月に1回程度と高くはありませんが、柄が穴の中で折れてしまうと、折れた部分を取り出すことができません。錐で無理に削ろうとすると、穴が広がってしまいました。
そのため、ハンドルの先端を切断し、新たに穴をあけ直して作り直す必要がありました。使い勝手そのものには満足していたものの、この作業は意外と手間がかかります。
そこで、あらかじめハンドルの両端に糸ようじを差し込むための穴を加工しておけばよかったなと後悔しました。片側が使えなくなっても反対側をそのまま使用できるため、ハンドルを作り直す手間を減らせるからです。
また、木製ハンドルは一度に10本ほど製作しておくと、破損した際もすぐ交換できて便利です。実際に長期間使ってみて、この2点は最初から取り入れておけばよかったと感じた改善点でした。
長期間使用すると穴が広がって糸ようじが抜けやすくなる
約1年7か月使い続けたところ、もう一つ気になったのが、木製ハンドルに加工した穴が少しずつ広がってしまうことでした。
今回は柔らかい杉材を使用したため、糸ようじを交換するたびに柄を抜き差ししているうちに穴が摩耗し、約4か月ほど使用すると保持力が低下してきました。穴が広がると、フロッシング中に糸ようじが抜けやすくなり、歯間で前後にスライドさせにくくなります。
応急処置として、糸ようじの柄にセロハンテープを3~4周巻き付けると柄が太くなり、再びしっかり固定できるようになりました。その後も問題なく使用できましたが、糸ようじは使い捨てのため、交換のたびに毎回テープを巻き直さなければならず、手間がかかります。
そのため、これから製作するのであれば、穴が摩耗しにくい広葉樹を材料に選んだほうが、長期間快適に使えると感じました。今回使用した杉材でも十分実用的でしたが、耐久性を重視するなら、より硬い木材のほうが適していると思います。
木製ハンドルを濡れた状態で何度も使ってると嫌な臭いが発生する
約1年7か月使い続けるなかで、もう一つ気になった点がありました。それは、木製ハンドルの先端から嫌な臭いがするようになったことです。
フロスは歯磨き粉を付けたまま使用するため、穴を加工したハンドルの先端が毎回濡れます。そのまま使い続けると、カビや黒ずみは発生しなかったものの、雑菌が繁殖したような嫌な臭いがするようになりました。
本来であれば、ウレタンニスなどで表面に塗膜を作り、水分が木材へ染み込まないようにするのが適切だと思います。しかし、塗装するのが面倒だったため、ガストーチで表面を軽く焼いて炭化処理を行いました。
炭化したままだと手が真っ黒になるので、水を付けながら真鍮ブラシや硬めのタワシやナイロンブラシで軽くこすると、余分な炭を落とすことができます。
この方法で処理したハンドルを約半年使用していますが、以前のような嫌な臭いはまったく発生していません。塗装ほど手間をかけたくない場合でも、木製ハンドルの臭い対策として効果を実感できた改善方法でした。
歯間ブラシ用の柄も作り、同じように表面を炭化させています。








































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