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安価な道具で角材から木の丸棒を簡単に作る方法:手作り治具不要

タップダイスセット

Gunpla タップダイスセット

これは6年前にAmazonで2,000円で購入したタップダイスセットです。

タップの使い方

ダイス

タップは棒状で先端にねじ山が刻まれており、金属にあけた穴にタップを挿入し、均等な圧力をかけながらゆっくりと回転させることで、穴の内側にねじ山(メネジ)を形成することができます。

ダイスの使い方

ねじ切りタップ

ダイスは円形で中央の穴にねじ山の形状が刻まれており、この穴に金属製の丸棒を差し込み、均等な圧力をかけながら回転させることで、丸棒の外側にネジの溝(オネジ)を形成することができます。

角材を丸棒に変えるダイスの可能性

タップでネジを切った木(広葉樹)

金属用のタップとダイスを使用して木材にネジ山を形成する際、タップは軟らかい針葉樹や導管の大きい環孔材でも比較的成功しやすい。

しかし、ダイスを使うと広葉樹の散孔材を使用しても、木の繊維が破壊されやすく、その結果、丸棒に外ネジを切るのが困難になります。

金属用タップで丸棒になった木

ただし、ダイスを使用して外ネジを切った丸棒は、ネジ加工前と比較して直径が2mm小さくなりました。この結果を踏まえ、角材を丸棒に加工するためにダイスを使うことの可能性を感じ、より具体的な検証を行うことにしました。

丸棒に加工する端材(桧)

もともと焚き付け材として使う予定だった桧の端材から、木口の断面が正方形の角材に加工しました。この角材の断面サイズは、使用予定のダイスのサイズよりも1~2mm程大きい方が適していまっした。たとえば、M10サイズのダイスを使用する場合、角材の断面は縦横それぞれ11~12mmが理想的です。

皮スキを使用して木を割った結果、テーブルソー等でまっすぐに切断した角材の方が適切であったことがわかりました。その理由は、後述するダイスを使用して材料を加工する工程で、回転する角材がブレるため、丸棒がまっすぐにならないことや、木の繊維がめくれやすいリスクがあるからです。

ドリルチャックにくわえさせるため、角材の端部の直径を10mmに削り整える

角材の一端をドリルドライバーのチャックで挟めるように丸く加工しました。チャックの奥行きは20mmで、最大10mm径の丸棒を挟むことが可能です。そのため、加工した部分はこの最大限のサイズに合わせました。このサイズで加工することで、丸棒をしっかりと固定することができます。この最大サイズにしない場合、加工中に材料が折れることがありました。

ダイスに差し込むため、先を尖らせた丸棒

他端はダイスの穴に挿入しやすくするために、端を適切に面取りして尖らせた形に加工しました。端を尖らせることで、ダイスが材料にしっかりと噛み込むようになり、効率的に作業を進めることができます。

角材をダイスに差し込む

ダイスをベンチバイスでしっかりと固定し、その後、ドリルドライバーに取り付けた角材をダイスに差し込みます。角材を安定した位置に保ちつつ、ドリルドライバーを低速モードでゆっくりと下方向に押し進めました。

ダイスに通して加工された木の丸棒

M10サイズのダイスを使用して加工した角材は、直径が8.3mm前後の丸棒に加工されました。

ドリルドライバーで丸棒を研磨

加工した丸棒の表面が荒れているため、サンドペーパーで研磨することにしました。ドリルドライバーに丸棒を装着し、回転させながら研磨すると、より効率的に均一な仕上がりが得られます。

電動ドライバーで研磨した丸棒

研磨後の丸棒は直径約8mmになりました。M6のダイスで加工した角材も研磨後は直径4mmの丸棒になったことから、必要な丸棒のサイズが特定の寸法である場合、そのサイズより2mm大きいダイスを選ぶのが良いという経験則が得られました。

既存の丸棒のサイズを小さくする

M10のタップで加工した直径8mmの丸棒をM6のダイスを使用して加工することで、直径4mmの丸棒にすることも可能でした。ダイスでの加工は、既存の丸棒の直径を小さくしたい場合にも有効な手段と言えます。

角材とダイスで作った丸棒

DIYを趣味としていると、様々なシーンで丸棒が必要になることがあります。市販の丸棒を購入するとコストがかかりますが、ダイスと端材を使用すると、低コストで必要なサイズの丸棒を作ることができました。治具とルーターを組み合わせて作ったような真っ直ぐで長い丸棒を作ることは難しいですが、木栓やダボ継ぎで使うような用途では十分役立つ結果となりました。

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