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インパクトドライバーのトルクと打撃の解説

インパクトドライバー(日立工機-WH14DDL)の各部名称

写真のモデル:日立工機-WH14DDL(各部名称)


インパクトドライバー性能比較ページ

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トルクとは?

インパクトドライバーのトルク説明

締めつける強さ

インパクトドライバーのトルクとは、ビスやボルトなどを締めつける強さのことをあらわします。インパクトドライバーは、ドライバードリルと違い、回転の力以外に打撃の力も加わります。
ドリルドライバーと比べると非常にトルクが強くなるので、ドリルドライバーでは向いていない大型家具や建築の施工に向いています。

打撃とは?

インパクトドライバーの打撃説明

インパクト機溝
インパクト機構

出典 :Transferred

インパクトドライバーの打撃を説明した動画です。WH14DDL

トルクアップ!

インパクトドライバーは、ビスなどを締めこんでいる際に負荷がかかると強い打撃が加わります。
ドライバードリルでは、最後まで締めつけられない長ビスなども強固に締めこむことが可能になります。

回転方向に加わる打撃

ネジは螺旋状に溝がはいっているので、打撃は上から加わっても意味がなく、回転する方向に打撃が加わるような仕組みになっています。
打撃が加わることにより、強いトルクが得られますが、回転力が落ちます。
回転力が落ちて打撃が加わることにより、ネジ溝がなめりにくい利点もあります。
しかし、逆に小さくて柔らかいネジの場合、トルクが強すぎて空転(ネジ穴を潰す)してしまいネジが効かなくなったり、ネジ溝がなめりやすくなる欠点もあります。
(相手材が鉄板ですと、ネジの頭ごと飛んでいくこともあります。)
インパクトドライバーの打撃の強さは回転するスピードに依存するので、回転速度を落とせば打撃の力も弱くなります。

クラッチ機能がない

一般的なインパクトドライバーには、ドリルドライバーのようなクラッチ機能がありません。
スイッチの引き具合だけで、締めつける強さを調整しないといけないので、慣れないうちは人によっては締めつけの調整が難しく感じられるかもしれません。
回転+打撃の力で締め付けていくので、打撃を加えすぎたり、打撃やトルクに耐えられない素材ですと、素材を潰したり破損させてしまう場合があります。

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 打撃やトルクが強い、インパクトドライバーのデメリット

インパクトドライバーでなめった小ビス

緩める際に1回の打撃でなめった、劣化した小ビス

小さいネジや劣化したネジなどに強い打撃が加わると、頭が飛んだり、頭のネジ溝がなめる(バカ)場合があります。逆に負荷のかかる軸径が太い長ビスを締めつける場合は、頭のねじ溝がなめりにくいメリットもあります。

なめった小ビス
インパクトドライバーで破損した脆い素材

締め付ける際に1回の打撃で割れたプラスチック

(割れ防止に下穴と皿取りした状態)
プラスチックのようなもろい素材や堅くて薄い素材に打撃が加わると、亀裂がはいったり相手材を潰してしまう場合があります。

もろい、薄い、素材
インパクトドライバーとドライバードリルの締め付け違い

3回の打撃でヒビのはいった桧(木口近く)(割れ防止に下穴と皿取りした状態)

インパクトドライバーにはクラッチ機能がないので、トリガーの握り具合で力の調整を行なうしかありません。慣れれば締め付け具合を容易に調整することも可能ですが、木材には割れやすい箇所や木目があるので上手くいかないこともあります。右はドリルドライバーのクラッチ機能でトルクをコントロールして締めつけたビスです。窪みはスターエムさんの面取りカッターを使っています。

割れやすい箇所
左:インパクトドライバ
右:ドリルドライバ
(クラッチ5)
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用途にあった締めつけモード

モードの切り替え

古い機種や安価な機種にはトルクを調整する機能がありません。
しかし最近のプロ用の機種には用途にあった締めつけモードをパネル操作で切り替えられる機能がついている機種が増えました。

この機能は機種によって段階数は変わりますが、回転数と締めつける力(トルク)を調整することができるので、上で説明したような脆い箇所、柔らかい箇所、割れやすい箇所などインパクトドライバーに不向きな締めつけ作業にも対応できるようになります。

また会社や機種によって異なりますが、低速モードの回転数の上限が1000m-1前後になると、出だしの回転も非常にゆっくりとなるので、初心者の方でも締めつけの調整が安易に行えるようになります。

回転数が下がるということは、必然的にトルクや打撃数も下がるので、小さいビスなどを締めつけた際に連続した打撃音が響かないので騒音も最小限に抑えられます。

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穴あけ加工には不向き

穴

インパクト用の穴あけビット

インパクトドライバーは穴あけには不向きと言われていますが、穴あけビットにはたくさんの種類があり、現在ではインパクト用のビットも販売されています。ドリルドライバー専用のビットですと、打撃が加わった際に簡単に折れたりすることもあり、危険ですので専用の先端ビットを装着しましょう。

木材などの下穴(錐)や、負荷のかからないような小さな穴開け加工は可能ですが、上で説明した通りインパクトは負荷がかかってしまうと打撃が加わってしまいます。負荷をかけずにゆっくり切削していくことで、インパクトドライバーでも穴あけが可能になる場合もありますが、負荷がかかるような素材や先端ビットもあります。

加工中に打撃が加わってしまうと精度が落ち、インパクトドライバー専用のビットでなければ刃も痛み、折れやすいビットもあるので危険です。精度を求めるような穴あけ加工をしたい場合は、電気ドリルなどをドリルスタンドに取り付けるか、ボール盤が必要になります。

穴明け加工ができるインパクトドライバー

またインパクトには下で紹介しているような、振動ドリルモードや電動ドリルモードに切り替えができる、インパクトドライバーもありますので打撃機能をなくすことにより、コンクリートや負荷のかかる穴あけ加工にも対応できる機種があります。別物の電動工具モードに切り変えられるの機種は価格が高くなり、通常のインパクトドライバーに比べトルクが落ちる機種もあるので、購入する際には注意が必要です。

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音の大きさ(騒音)

 コーススレッド120mm | 日立工機-WH14DDL(14.4V)

大きな音で響く打撃音

動画のようなインパクトドライバーの打撃音は建設現場で聞いたことがあると思います。打撃が加わらなければ大きな音はしませんが、高回転で打撃が連続して加わると、何かをはつっているかのような、大きな音が近隣に響き渡ります。

この打撃音はマンションやアパートなどで作業をすれば、不快に思う人や苦情をいれてくる人がいるくらいの騒音レベルです。住宅街でも防音が優れているかに左右されますが、防音対策のされていない家ですと近所の方に聞こえるレベルの音がします。連続して使用する場合は、近所の方に甘い物でも差し入れをして、予め音をたてることを伝えたほうがトラブルにならないと思います。

打撃音が静かなインパクトドライバー

また、インパクトドライバーには、打撃音が静かで響かないオイルパルス機構のインパクトドライバーもあります。用途によっては、インパクトより静かなドライバードリルで可能な作業もあるので、騒音を気にされている方はドライバードリルとインパクトドライバーの比較動画も参考にしてみて下さい。

インパクトドライバーの性能比較表

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