Huanyuが販売している回転バレル研磨機(KT6808/KT2000)を所持しているが、KT6808のタイミングベルトは回転スピード1で使用しているのにも関わらず、一ヶ月もしないうちに切れたり、歯が欠けたりした。
一方、1年以上前に購入したKT2000のベルトは、ハードな使い方をしているにも関わらず、タイミングベルトが切れていないので、個体差があるのだろうか!?
回転バレル研磨機の交換用ベルト(B08687DYR4)は同店から販売されているものの、送料が高い国際運輸になるため、10本まとめて5,200円で注文しなければいけないようだ。
1本で換算すると約500円程度なので良心的な価格ではあるものの、またハズレを引いて短期間で劣化すると痛い出費となるので、代用できる紐状のベルトがないか探してみた。
ちなみに、回転バレル研磨機は研磨容器を回転させている被動プーリーを回転させる手段として、駆動プーリーから歯付ベルト(タイミングベルト)で繋げられている。
歯付のタイミングベルトが使用されているものの、モーターの回転と動力を伝える側の「被動プーリー」と伝えられる側の「駆動プーリー」のベルトをかける溝形状は、歯車機能を持ったタイプではなくU溝となっていた。
このため、歯付ベルト以外のベルトでも代用できそうだったので、U溝に最も適している思われる断面がまるい「丸ベルト」を使用することにした。
丸ベルトは一般的な表面がつるつるしているオレンジのタイプではなく、表面が凸凹していて伝達力が高そうなタイプを選んだ。断面径はタイミングベルトの歯の幅より1mm小さい(4mm)。
オレンジより少し割高となるが、後述する治具を使わなくとも、素人の適当な溶着でしっかり接合されるので、安価なオレンジのよりおすすめでる。
モノタロウの安価なオレンジ(ウレタンベルト)でも試したが、溶着に治具をつかわないと切れやすかった(緑より溶着にコツが必要)。
回転バレル研磨機(KT6808/KT2000)に付属されている歯付ベルトの内径は約204mmであった。
丸ベルトは溶融させた時に数mm短くなるので208mmでカットしたが、伸縮性があるので歯付ベルトより少し短い200mmでカットしたほうが、スリップによる摩耗が低減された。
ちなみにモーター軸と繋がっている駆動プーリーは、左右にある赤丸で囲んだネジを緩めることでスライドさせて位置を変更させることができる。
駆動プーリーの位置を被動プーリー側に5mmほど近づけることができるので、誤って少々短い輪状のベルトが出来上がったとしても問題ないだろう。
ちなみに、駆動プーリーの位置を調整できる左右のネジは、KT2000はプラスドライバーでゆるめられるが、KT6808は7番のメガネレンチが必要であった。
基本的に丸ベルトはポリウレタン製となっており、接合面を加熱させて溶着させることにより、任意の長さに簡単かつ強固に接合することができるようだ。
直角にカットした丸ベルトの接合面をハンダゴテで加熱させ、溶融した面同士を段違いのないように素早く圧着させる(ハサミで切断すると直角に切れなかったのでカッターのほうがいいかも)。
加熱にロウソクやライターを使うのはNGのようだ。しかし、ロウソクで溶融させて接合したが、思いっきり引っ張っても切れないほど強固に接合できたので、ベルトが切れても大きな事故が起きないような機械で使用するなら問題ないかも(自己責任)。
動画で使い方を視聴
溶融した面が冷却固化するまで圧着したまま1~2分保持しなければいけないが、早漏&アル中が真っ直ぐの状態で数分間も手で保持するのは困難だったため、溶融面同士を真っ直ぐ圧着させることができる簡易的な治具をつくった(丸ベルトより少し狭い幅の溝を入れた木片)。
圧着したときにはみ出る部分をニッパー・爪切り等で切断する。爪切りの切れ味が悪かったので、グラインダーで平らにした。
出来上がった輪っかの丸ベルトを5kgの錘にひっかけて持ち上げてみたが、接合部が切れる感じはしなかった。
丸ベルトを先に小さい駆動プーリーにひっかけてから、力をいれて伸ばしながら被動プーリーにひっかけることができた。歯付ベルトと違って丸ベルトは伸縮性があるので、工具を使ってプーリー取り外なくても着脱できるから便利だ。
丸ベルトを取り付けてから1週間走らせているが、劣化したり、切れる気配はなし。仮に一ヶ月で切れたとしても、3m/900円だったので、3,000mm÷200mm=(15ヶ月)もつので経済的。
実は大きなトルクを必要としないおもちゃなど組み込まれているプーリーは輪ゴムを繋いで力を伝達している。
そこで、一般的なサイズの輪ゴム(#16)を4本重ねて、回転バレル研磨機のプーリーにかけてみると、タイミングベルトに比べると回転スピードは低下したものの、研磨容器を回転させながら研磨加工することができた。
「これで消耗品費を大幅に抑えられるぞい!」と喜んでいたものの、2時間くらいで輪ゴムは全て切れてしまい、プーリーの下で無残な姿で転がっていた。
輪ゴムが切れたシーンを見ていないが、おそらく何かの拍子に輪ゴムがプーリーに巻かれてしまって、プチッと切れたのではないだろうか。
輪ゴムが摩擦による劣化で切れた可能性もあるので、幅が太くて耐久性のありそうな「共和 輪ゴム オーバンド #175 (折径 60mm 切幅 4.5mm)」でも試してみたが、耐摩耗性が低く、2時間ほどで内周に摩耗による劣化がみられた。輪ゴムは応急としては使えそうだが、何日もプログラムを組んで回す使い方には不向きなようだ。
最後までご覧いただき有難うございました。
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コメント
HuanyuのKT6808のベルトの交換に悩んでここにたどり着きました。
この製品の純正のベルト溝に対し若干太いと思うんですよ
代替え案助かりました。
わざわざコメントいただきありがとうございます。
お役に立てて何よりです!