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防じんマスクの区分

防じんマスクの種類(重松、3M)

性能や機能が一目で分かる防じんマスクの性能比較表はこちらからどうぞ。


区分とは?

国家検定

〔日本の厚生労働省〕や〔米国の労働安全衛生研究所(NIOSH)〕が、防じんマスクを使って粒子捕集効率の試験で測定したデーター結果を元に『3段階の区分』に分類しています。
防じんマスクの国家検定には、『取替え式マスク』と『使い捨て式マスク』の2種類があります。
体に有害な粉じんが発生する作業内容の場合は、必ず国家検定に合格している防じんマスクを装着しましょう。

区分の分類

区分記号の末尾にある数字が高いほうが、微粒子の捕集効率が高いので、区分の数字が高いマスクのほうが性能(捕集効率)が高いということになります。
DSとDLが使い捨て用マスク。RSとRLが取替え式マスクの区分になります。
Sが固体微粒子。Lが液体微粒子。 下記の表を見ていただければ分かりやすいと思います。

木工や溶接に対応する区分

木工(木材の切削作業等)で使用する場合は、区分〔DS1、RS1、DL1、RL1〕の防じんマスクで対応できます。溶接のアーク時に発生する白い煙(溶接ヒューム)は、区分〔DS2、RS2、DL2、RL2〕以上でないと対応できません。
粉じんの種類や作業内容に応じて、(作業レベル)によって決められた区分の防じんマスク装着が義務付けられています。身体を守る為に作業レベルにあった区分の防じんマスクを装着しましょう。
呼吸用保護具の作業に応じた区分は、下記のページに詳しく記載されています。

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区分の種類

DSRS
D=使い捨て式S=固体微粒子R=取替え式S=固体微粒子
3M Vフレックス #9102J-DS1 20枚入 レギュラー固体微粒子固体微粒子

固体微粒子:DSとRSの違い

Dは〔使い捨て式のマスク〕、Rは〔取り替え式のマスク〕を表します。
Sは、粒径0.06~0.1μmの塩化ナトリウム〔固体微粒子〕を表し、RSやDSの区分の防じんマスクは、粒子捕集効率試験をおこなった防じんマスクであることを示します。

DLRL
D=使い捨て式L=液体微粒子R=取替え式L=液体微粒子
3M Vフレックス #9102J-DS1 20枚入 レギュラー液体微粒子液体微粒子

液体微粒子:DLとRLの違い

上と同じで、Dは〔使い捨て式のマスク〕、Rは〔取り替え式のマスク〕の略になります。
Lは、粒径0.15~0.25μmのDOPエアロゾル〔液体微粒子〕を表し、DLやRL区分の防じんマスクは、粒子捕集効率試験をおこなった防じんマスクであることを示します。

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区分の性能

固体微粒子液体微粒子
塩化ナトリウム粒子
粒子条件:粒径が0.06~0.1μm
フタル酸ジオクチル(DOP)
粒子条件:0.15~0.25μm
区分記号捕集効率通気抵抗区分記号捕集効率通気抵抗
DS1RS1 80%以上60Pa/70PaDL1 RL180%以上60Pa/70Pa
DS2RS2 95%以上70Pa/80PaDL2RL295%以上70Pa/80Pa
DS3RS399.9%以上150Pa/160PaDL3RL399.9%以上150Pa/160Pa

捕集効率

捕集効率の数値が高いほど、ろ過材の目が細かくなるので、より小さな粉じんの浸入を防ぎます。
区分記号の末尾にある数字で、粉じんの捕集効率の格付けを表しています。
上の表を見ていただけるとわかりますが、区部の数字が高いほうが性能(捕集効率)が高いことがわかります。
区分1〔DS1〕〔RS1〕は捕集効率の数値が一番低いですが、木工の場合は区分1のマスクで対応します。

通気抵抗

通気抵抗の数値はマスクを着用したときの呼吸の楽さや苦しさを示しており、数値が低いほど呼吸が楽になります。
防じんマスクには、吸気抵抗と排気抵抗が表示されており、通気抵抗=息を吸う抵抗・排気抵抗=息を吐く抵抗となります。区分のレベルが高くなるほど通気抵抗が高くなる傾向があり、価格も割高になります。
個人的に通気抵抗や排気抵抗の数値が高くても、排気弁がついている使い捨て式マスクや取り替え式のマスクのほうが呼吸が楽に感じました。
比較すると、一番抵抗値の高い「取り返し式マスク」のほうが、長時間つけていても呼吸が楽で、マスク内に熱気もたまらないので不快感がありません。
呼吸が楽なマスクをお探しの場合は、排気弁のついた使い捨て式マスクや取り替え式マスクのほうがおすすめです。

N:耐油性なしR:耐油性ありP:防油性あり性能
N95R95P950.1~0.3μmの微粒子を95%以上除去できる性能
N99R99P990.1~0.3μmの微粒子を99%以上除去できる性能
N100R100P1000.1~0.3μmの微粒子を99.97%以上除去できる性能

米国労働安全衛生研究所(NIOSH)

厚生労働省が定めたDSやDLの区分記号ではなく、上記の区分のように、米国労働安全衛生研究所(NIOSH)が定めた基準が記載されている防じんマスクも販売されています。
3Mなどのメーカーは、(NIOSH)の区分で表示されていましたがが、最近(2014)になって(厚生労働省)の区分表示になっています。

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粉じんの大きさ

イメージ粒子の細かいもの粒径(約)
PM2.52.5μm
黄砂4μm
花粉30~40μm
火山灰火山灰40~200μm
細かい雨100~50μm

PM2.5も防ぐ

上は私がインターネットで調べた有名な微粒子の粒径です。
マスクは花粉のような粒径からすると“ ザルのような目”だと言われていますが、花粉より粒経の細かい粉じん(固体粒子)が「PM2.5」です。
「PM2.5」は単体だと光を当てても目に見えないくらい小さいものです。
PM2.5の粒径が本当に2.5μmだとすると、一番レベルの低い区分〔DS2〕や〔N95〕でも、PM2.5を除去できる防じん性能があるということになります。

検証で使った粒子の大きさを見ると〔N95〕より〔DS2〕の方が若干上ですが、粉じんの粒子が大きい場合は、〔N95〕と〔DS2、RS2、RL2、DL2〕の防じん性能は、同等クラスと見てよいと思います。

防じんマスクの性能比較表

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