丸のこ | |||||||
丸のこ性能比較表 | 丸ノコ専用ガイド定規 |
電気丸ノコの特徴
手ノコで真っ直ぐ切れなかったり、時間がかかっていませんか?
手ノコギリで最初から材料を真っ直ぐに切断するのは難しいものです。私のようにスキルを身につけるのを面倒臭がり、真っ直ぐに切断できるソーガイドや端材で作った治具を使う人も多いのではないでしょうか。治具を使うと簡単に真っ直ぐ切断することができるので、始めは感動するのですが、だんだんと手で材料を切断するのが面倒になってきます。特に切断する材料が多い家具などを作っていると機械に頼りたくなってしまいます。
材料をスパっ!と真っ直ぐ効率的に切断。
電気マルノコ(丸のこ)とは、チップソー(丸いノコ刃)をモーターで回転させて、木材などを切断する電動工具です。 付属のガイドや別売りで販売されている丸ノコ専用ガイドを使用することにより、初心者でも手鋸で切断するより精度の高い切断が容易に行うことができ、素早く切断できるので作業効率も向上します。チップソーを傾けられる機能が備わっているので、材料を斜めに切断することも可能です。また、専用のチップソーを装着することにより、木材以外に金属や石膏ボードなどの材質も切断することができるモデルも販売されています。
切断能力-最大切り込み深さを見て選ばないと後で後悔する。
丸ノコにはサイズがあります。サイズは取り付けられるチップソー(のこ刃)のサイズを表しています。丸ノコのチップソーのサイズが変わると、材料を切断できる最大切り込み深さも変わります。例えば、0°の最大切り込み深さが46mmの丸ノコの場合、50mmの厚さの材料を一発で切断する能力がありません。
また、刃を45°にかたむけて傾斜切りしたい場合、上の2つのモデルは0°の最大切り込み深さが46mmと57mmですが、45°の切断能力は30mm~38mmに下がるので、一般住宅で使用されている垂木(45×45mm)を一発で切断することができないことになります。(材料をひっくり返せば切断できます。)
卓上スライド丸ノコもスライドできる幅が、機種ごとによって異なるので、材料の幅が広いと一発で切断できないことがあります。DIYでは色々な厚みの材料を切断すると思うので、自分の用途で切断する材料の厚みや幅を考えて選びましょう。
鉄板ベース昔は造作マルノコ以外は、ほとんどが鉄板ベースでした。現在の新しいモデルの材質は〔アルミベース〕のものが主流になってきていますが、鉄板ベースのモデルも多く販売されています。 鉄板ベースのほとんどが黒く塗装されているので、ベースの色で材質を判別することも可能です。鉄板ベースは塗装がはげると錆びやすく滑りにくくなり、落としたり堅いところにぶつけたりすると、ゆがんでしまいやすいという欠点があります。また、アルミやフッ素のベースより重く滑りにくいので精度が落ちやすいです。滑りが悪いと感じたらシリコンスプレーを吹き付けます。 |
アルミベース現在の丸ノコベースの材質は、アルミベースが主流になっています。 鉄板ベースより、ゆがみにくいアルミベースのモデルがおすすめです。アルミベースはメッキされたような色になっているので簡単に判別することができます。 鉄板ベースとアルミベースの違いアルミベースの方が、丈夫でひずみがなく滑りやすいので精度も高くなります。 また、鉄板ベースのように錆びやすい欠点もなく、質量が軽くなる利点もあります。 |
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フッ素ベース日立工機が販売している、ベースの色がグレーっぽいものはフッ素ベース仕様になっています。 ベース上にフッ素を塗装しており、乾燥している木材や湿気を含んだような生材でも「アルミベース」より材料の滑りがよくなっています。 |
真っ直ぐに切断する方法
エルアングルミニ | エルアングル アジャスト | ジャスティー(フリーアングル) | Tスライド(平行定規) |
丸のこガイド定規|治具
定規で線を引いたように安全に真っ直ぐ切断できる
付属のガイドや各社が販売している丸ノコ専用ガイドを使用することにより、手鋸で切断するよりも精度の高い切断が行えます。 また、切断中に刃の進行方向が曲がりにくくなるので、キックバックや事故を起こす可能性も低くなります。(※手のこでも精度の高い切断をする熟練者もいます。)
●直角に切断できる定規
●角度を自由に変えられる定規
●材料の側面と平行に切断できる平行定規
丸ノコ専用ガイドは大別すると、上記のタイプがあります。詳細は丸ノコガイド定規のページをご覧ください。また、木材を使って簡単に丸のこ定規を作ることもできるので、自作した定規を利用されている方も多くいます。定規を使うことにより、材料に当てるだけで90°の切断が出来るようになります。
丸ノコの種類
電子マルノコ | 電気マルノコ |
電気マルノコと電子マルノコの違い。
現在は電子丸ノコという新しい機能が備わった丸ノコが販売されています。電気丸ノコと電子丸ノコは形状が似ていますが、機能が異なります。
電気丸ノコ | 回転スピードの変動
電気丸のこで厚い木材を切断すると抵抗力(負荷)がかかり回転数が低下します。送るスピードを早めたり、硬い材質や硬い部分があるとさらに回転数が低下するので切断面が汚くなる場合があります。 DIY用の電気丸ノコで厚い〔材料の切断〕〔縦切り〕をなどをしていると強い負荷がかかるので、連続使用しているとモーターから煙が発生し焼きつく場合があります。DIY程度で使用するのであれば、DIY用の電気丸ノコでも問題はありませんが、厚い板の連続切りや厚い板を縦切りする場合は、負荷のかかるような使い方は避けましょう。
電子丸ノコ | 回転スピードを維持
電子丸のこは負荷がかかると電子制御により回転スピードの低下を抑えるので、硬い木材などを切断しても切り口が綺麗で、負荷時の騒音をカットする利点があります。プロ用の電気丸のこに比べると電子丸ノコはモーターが小さいので回転数が低く質量も軽くなっています。
上で回転スピードの低下を抑え切断面が綺麗になると説明しましたが、材質にもよりますが厚切りをして非常に強い抵抗力が作用したときに、回転数が逆に下がる場合があります。回転数が下がるということは、切断している断面が粗くなるデメリットもありますが、故障しにくいというメリットにもつながります。
プロ用モデル:C7RSHC | DIY用モデル:FC7FSB |
卓上丸ノコ 定規なしで安全・直角に切断できる!
基本的に構造は卓上スライド丸ノコと同じで、丸ノコがアームに固定されているのでブレが発生しません。なので、一般的な丸ノコより手軽に精度の高い切断が安全に行えます。しかし、アームにシャフトがついていないので、前後に丸ノコをスライドさせることができません。スライド動作ができないので、材料を切断できる幅がスライド丸ノコより短くなります。一応、材料をひっくり返せば切断能力より幅広い材料も切断することが可能です。価格も卓上スライド丸ノコに比べると安価になるので、切断する材料の幅が狭く限られてる場合は、卓上丸ノコのほうがおすすめです。
プロ用モデル:C7RSHC |
DIY用モデル:FC7FSB |
卓上スライド丸ノコ スライド式だから幅広い材料も定規なしで安全・直角に切断できる!
卓上スライド丸ノコは上で紹介した卓上丸ノコと違い、2本のシャフト(ポール)があるので、アームをスライドさせることが可能になります。なので、丸ノコを上げ下げさせて木材を切断するだけでなく、丸ノコを前後にもスライドさせることができるので、卓上マルノコより幅の広い材料を切断することができます。
この機械を作業場所に置くと、手持ちの丸ノコの使用頻度が少なくなり錆ついてしまうくらい依存性が高く便利な切断機です。私は同じ寸法の材料を数百本切断した時にマキタのM244を購入しましたが、それ以来、スライド丸ノコで切断できない幅広いベニヤなど以外は、M244で材料を切断するようになりました。個人的にあまりDIYで高価な電動工具をすすめたくないのですが、この卓上丸ノコは素人でも安全に精度の高い切断が可能になるのでおすすめです。
(同じDIY用モデルに日立工機のFC7FSBがありますが、M244はシャフトが2段式なので、幅広い材料を切断したときFC7FSBのほうが精度は上です。わずかなブレは切断面に現れます。)
初心者でもスパスパと簡単に高精度の切断が可能
卓上スライド丸ノコや卓上丸ノコには、ターンテーブルの奥にフェンスガイドがあるので、材料の側面をフェンスガイドに押し当てて切断することにより、初心者でも簡単に精度の高い直角切断が行えます。この機械で材料を切断して直角に切断された場合は、材料の側面が水平になっていないということになります。
定寸切断 作業効率アップ!
手持ちの丸ノコで、同じ長さの材料をたくさん切断する場合は、本数分の墨だし(線引き)をする必要があり手間がかかりますし、私のように不器用な場合はミリ単位の誤差がでる場合もあります。
卓上スライド丸ノコや卓上丸ノコの場合は、付属されているホルダ金具にセットプレートを取り付けると、固定したセットプレートに材料の端を押し当てて切断できるので、切断した材料の全ての長さがピタリと合います。同じ寸法の材料を墨だし(線引き)を行わずスパスパと切断することができるので大変便利なツールです。
欠点
材料をひっくり返せば、切断可能なサイズの倍近いサイズを切断することもできますが、切断できる幅が限られているので、幅の広い材料を切断することができません。例えば、1820㎜×910㎜のベニヤ板のような幅広い材料を横切り/縦切りすることは不可能です。
また、丸ノコと同じように、バイスや手で抑えられないような、短い材料の切断は危険です。質量が一般的なもので10kg前後ありサイズも大きいので、場所をとり重いという欠点もあります。
主な機能
卓上丸ノコには、様々な機能があります。マキタ・日立工機などのメーカーには、プロ用とDIY用モデルがあり、プロ用モデルはレーザーチョークやLEDライトなどの機能が搭載されているので高価になります。DIY用モデルは、LEDライトやレーザーマーカなどの機能が制限されているので、プロ用モデルより価格が安くなっています。私はプロ用モデルを持っていないので、ここでは全ての機能を紹介することができません。
角度切り
ターンテーブルが回転するモデルは、自由に角度を変えられるので、角度切りが行えます。
精度が高いので、額縁・枠物・内装材などの、45度の突合せに大変便利です。
傾斜切り
丸ノコ本体を45°まで傾斜させることができるので、傾斜切断を行うことができます。
これも、角度切りと同じで、枠物・内装材などの、45度の突合せに大変便利です。
ストッパアーム
(蝶ネジ)を回すことによって、ノコ刃の切り込み深さ(下限位置)を調整することができるので、トリマーを使わなくても、動画のように好みの幅の溝を簡単に掘ることができます。
レーザーマーカ
材料を切断する際に、丸ノコと同じ様に墨線に刃を当てて確認をしてから切断を行います。しかし、レーザーマーカーがついているモデルは、刃が通る場所にレーザーが照射されるので、刃を材料に当てて確認する手間が省けます。私が使用しているスライド丸ノコは、DIY用モデルでレーザーがついていないので、刃口板にテープを貼って確認しています。テープを貼って墨を合わせてる記事はこちらからどうぞ。
LEDライト
ターンテーブルの上には丸ノコがあるので、明るい場所で作業をしても、丸ノコが影になり、墨線が見難くなります。丸ノコにLEDライトが搭載されいるモデルは、ライトが刃先を照らしてくれるので、墨線と刃先が見やすくなり正確な切断ができます。LEDライトも私が持ってるスライド丸ノコには搭載されていないので、ワークライトを傍において利用しています。
充電式丸ノコ 10.8V |HS300DW | 充電式丸ノコUSA版 18V|BSS611Z | 充電式丸ノコ 18V| HS470DRF |
充電式丸ノコ
丸ノコにはコードレスタイプ(充電式丸ノコ)があります。
バッテリーの種類は、メモリー効果の影響を受けにくいリチウムイオン電池が搭載されています。
コンパクトで軽く取り回しやすい
充電式の丸ノコには、コードがないので移動しながらの切断作業に便利ですし、コードが引っかかることもありません。電気マルノコに比べると回転数が下がりパワーも落ちますが、最近はAC機にも負けないパワフルなモデルも販売されているようです。
音の静かな丸ノコ
静かな音の丸のこをお探しの場合は、電気マルノコより、バッテリー式のマルノコか電子マルノコのほうが音が静かになるのでおすすめです。音はモーターの回転数に依存するので、AC電源式の電気丸ノコでもスピードコントローラーを使用すれば回転数を下げることができるので、動作音が小さくなります。
厚みのある材料を切断できないモデルもあるので、上部にリンクしているマルノコ性能比較表をご参考にしていただければ幸いです。
ソフトスタートとは?
ソフトスタートとは電子丸ノコについている機能でしたが、最近では電気丸ノコにもソフトスタート機能がついているモデルがみられます。丸ノコは始動時から刃が最高回転に達するため、反動が起こりやすく、墨(印)からずれて切断してしまう場合があります。ソフトスタート機能がついていると、滑らかに刃が回転するので反動を抑え墨線にあわせやすく精度の高い切断を行うことが可能です。 | |
電子マルノコ |
集じん丸のこ
マルノコには、集じんノズルをとりつけられる機種があります。集塵機に接続することにより快適に切断作業が行え、清掃の手間も省けます。※サイディング・石膏ボード用の集じんマルノコがあります。 | |
日立工機:集じん丸のこ |
チップソー
チップソーとは?
チップソーとはマルノコに取り付ける、丸いノコ刃のことです。
チップソーには様々な種類があるので、専用のチップソーを取り付けることにより、木材以外にも鉄工用やプラスチック用などがあるので、専用の刃を装着することにより色々な材料を切断することができます。
チップソーの取り付け方
他社のチップソーでも、外径と内径のサイズが同じであれば取り付けることが可能です。取り付けられるチップーソーのサイズは外径と内径はマニュアルに記載されています。
刃数
チップソーを選ぶ際に注意する点は外周についている刃の枚数です。刃数の単位はPで表示されており、刃数で切断面の荒さや負荷力がかわります。
例:刃数が72枚の場合は72Pと記載されています。
メンテナンスやチップソーの交換時は電源プラグを抜きましょう。 | |
チップソーの取り付け時に誤ってスイッチを押したりして、刃が回転しだすと大変危険なので、必ず電源コンセントを抜いてから刃の交換やメンテナンスを行いましょう。 |
チップソーの選び方
写真の刃数は52P(52枚)です。 | 切断面 | 発生したバリ |
52Pの切断面
チップソーの刃数が少ないものは荒切り用になります。刃の枚数が少ないほど切断面が粗く、バリもでやすくなりますが、切断中にマルノコに負担がかかりにくくなるので、刃のブレも少なくなり精度の高い切断が可能です。構造材を切断している大工さんのほとんどがチップソー 52Pを使用していると思います。お使いの丸ノコに使用できるノコ刃の外径表はこちらからどうぞ。
写真の刃数は72P(72枚)です。 | 切断面 | 発生したバリ |
72Pの切断面
チップソーの刃数が多くなればなるほど切断面が綺麗になりバリ(カエリ)やもでにくくなりますが、刃の枚数が多いので切断中にマルノコに負担がかかりやすくなり、刃にブレがおこりやすくなり精度も下がります。DIYであつかうような板の厚みであればあまり気にする必要はありません。負担がかかれば反動も強くなりますので、ゆっくり進めながら切断しましょう。お使いの丸ノコに使用できるノコ刃の外径表はこちらからどうぞ。
綺麗に切断する方法
バリをださない方法
マルノコで切断すると刃がでてくる面にバリ(カエリ)が発生します。刃がでてくる部分(バリがでる部分)に紙テープなどを貼りつけ切断するとバリが発生しません。木材を綺麗に切断したい場合は、ゆっくりと丸のこをおくりながら切断しましょう。バリはサンドペーパや鉋で削るとなくなります。
丸ノコの使い方
丸ノコは木材を素早く切断することができるので便利な道具ですが、使い方を間違えるとリスクの高い電動工具となります。正しい使い方や事故の発生原因を把握しておかないと、一生後悔するような大怪我を負うこともあります。
職人の方でも事故をおこしたりコードを切断してしまうこともあるので、事故をおこさないように、事故が起こる原因などを頭にいれて正しく使いましょう。
●材料をしっかり抑えて固定し受け材を使用します。
●衣類の一部が回転する刃に巻き込まれて事故を起こすことがあるので、首タオルや軍手をはずし服装を正して作業を行います。
●マルノコの刃を出す量は調整することができます。切断材料の厚みより少しでるくらいにしましょう。
●刃やガイドの交換作業をするときは必ずプラグがコンセントから抜けているかを確認。
●マルノコの後に身体や手を持ってこないようにしましょう。
キックバックがおこる原因
※血(偽者)がでるシーンがあります。
進行方向が曲がり刃がせる。受け材がないので丸のこの重みで材がたわむ。切り落とす際にはさまる場合もあり。刃の出しろが長い。 | 2回目の切断で安全カバーが機能していない。ブレーキ機能がない。刃の回転が止まってから下に置いていない。 |
キックバックとは?
キックバックは刃が材料に噛んだ(挟まる)瞬間に発生します。回転している刃が材料に噛んだりせったりすると、反発力が生じ後ろに丸ノコが走ります。この様に刃が挟まったり硬いものにぶつかって、機械が後ろに飛んでくることをキックバックと言います。丸ノコや昇降盤などでキックバックを起こすと、丸ノコや材料が飛んでくることがあるので、大怪我をしたり、亡くなったかたもいます。
キックバックを防止するには、切り口の幅が狭くならないよう切断しなければいけません。また、キックバックが発生しても丸のこの後ろに手や体がなければ、怪我をする確立がぐっと減ります。正しい切断をおこなえば、キックバックは滅多に発生しません。よくおこるキックバックは、以下の要因で刃が材料に噛んでしまい発生します。
●刃がかたむいたとき
●刃の進行方向が曲がったとき
●材料がかたむいたとき
●反った堅木を切断したとき
●生材 濡れている材料
●反りのある材料
●丸ノコの刃の出しろが長い
●最大切り込み深さと同じくらい厚みのある材料
刃が噛む要因は他にもありますが、丸ノコや材料が傾いたりしないように、安定した場所で切断するように心がけましょう。
原因1
左の動画の前半は刃の進行方向が曲がったときに刃がせってしまいキックバックが発生しています。キックバックは材料に刃が噛んだ瞬間に発生するので、材料に挟まれた瞬間に丸のこが後ろに走り足を怪我しています。
対策
刃の進行が曲がらないように、定規やガイドを使用すると真っ直ぐに切断作業が行なえます。また、キックバックが発生しない切断方法をすることも大切ですが、万が一キックバックが発生しても体を守るために丸ノコの後には手足やコードをおかないように心がけましょう。常に危険を予測して体を逃がしながら切断を行なえばキックバックが発生しても事故を防ぐことができます。
原因2
後半は材料が切れる寸前に丸ノコを押さえつける重みで材料がしなり、刃が材料に噛んでしまいキックバックが発生しています。前半と後半、どちらも切り落とす側の材料が大きいので、材料が切り落ちる瞬間や切断している途中に切り落ちる側の材料の重みでかたむき刃が噛んでしまいキックバックが発生することもあります。
対策
切り残る側の材料と切り落ちる側の材料が切断中と切り落ちる瞬間にかたむかないように、材料の下に必ず受け材を敷くようにしましょう。切断する場所の下にも受け材を敷いて、材料と一緒に受け材ごと切断してしまえば、材料がかたむいて刃が噛む心配もありません。
受け材の厚み
受け材の厚みは、刃の出しろの3倍以上にしましょう。どこのメーカーのマニュアルにも同じことが書かれています。作業台で切断している場合は、切り残る側は手やクランプなどでしっかり固定します。YOUTUBEで見ましたがスタイロフォームなどを下に敷いて切断している人もいるようです。
刃の出しろ
刃の出しろとは、刃が材料から突き出ているている部分のことです。
出しろは2~3mm程に調整しますが、材料が反っていたり、厚みが揃っていないと切断できないことがあるので、材料によって出しろの長さを変えることもあります。
刃の出しろが長いと、材料にあたる刃の角度がきつくなるので負荷がかかります。
また刃が材料にあたる接触部分が少なくなるので、刃の後部が左右にブレやすくなります。
手鋸の引きこみ角度も30°で切断した場合と70°~90°に角度を大きくして切断した場合、30°で切断したほうがブレにくいので墨(印)からずれたり、途中で引っかかりにくくなり切断面も綺麗になると思います。
70°~90°で切ると刃が材料にあたる部分が少なくなるので、急に不安定になり、墨からずれやすく、刃が引っかかることも多くなります。
切断面もガタガタになり段差ができていると思います。
丸ノコの刃の出しろが長いと同じ状態で切断していることになります。
ですから、丸ノコの最大切り込み深さに近い厚材料を切断する場合は要注意です。
ブレーキと安全カバーの重要性
右の動画では、刃の回転が止まっていない状態で地面に置いてしまったので、刃が地面にあたり丸ノコが走っています。
この丸ノコは最後に安全カバーが元の位置に戻っていないことにも問題がありますが、慌てずに作業を行い、刃の回転が完全に止まってから下に置くようにしましょう。
ヤフオク!など中古で販売されているものには、安全カバーが取り外されていたりする場合もあります。
事故が起きても、怪我をする可能性がぐっと低くなるので、安全カバーやブレーキ機能がついているか確認してから購入しましょう。
ブレーキのききが悪いと感じたら、すぐに消耗品のカーボンブラシを取りかえます。
わかりやすい事故動画
丸ノコのキックバックが発生する動画をまとめました。