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自在錐・自由錐の選び方


特徴


動画の自在錐は〔スターエム-自在錐No.36〕です。

穴のサイズを自由自在に変えられる

自在錐は〔自由錐〕や〔サークルカッター〕という商品名で販売されています。国内ではスターエムが自在錐(ジザイキリ)、神沢TOOLが自由錐(ジユウキリ)という商品名で販売しており、どちらのメーカーも有名で評価が高いです。

一般的な穴あけ用ドリルやホールソーは、開けたい穴のサイズに合わせてドリル(先端工具)を選ぶ必要がありますが、自在錐は刃を固定しているホルダーが可変式なので、自在錐1つで開けたい希望サイズの穴を開けることが可能になります。 ですので、大きな穴を開ける作業や色々なサイズの穴を開ける作業に向いています。
また、別売りでロングバーを販売している会社もあります。
バーを長いものに取り替えることにより、可変できる幅が広がるので更に大きな穴を開けることもできます。

綺麗な穴開けが可能

自在錐はけがきながら切削していくので、バリがでにくく穴の切り口や縁がとても綺麗になります。
材料をけがきながら穴を開けていくので、切断面の綺麗な穴を開けたい場合にも向いています。
刃の材質には〔ハイス鋼〕〔超硬チップ〕〔ダイヤモンドチップ〕などがあるので、様々な材質に対応します。
木材や石膏ボードであればハイス鋼で十分ですが、サイディングや硬質新建材に穴をあける場合は、〔超硬チップ〕〔ダイヤモンドチップ〕のブレードがついているタイプを選びましょう。

四ツ目錐薄い板専用のビットです。
長さが短く四ツ目キリなので、ゆっくり押し進めていくことができます。木工キリを使用すると、押し進めるスピードのコントロール調整が難しくバリがひどくなることもあります。下の添え板(当て板)も厚いものが必要になるので、薄板を加工するときはこちらのビットを使用します。
薄板用:四ツ目錐
(ヨツメキリ)
木工錐厚い板専用のビットです。
四ツ目錐より長くドリル状になっておりスムーズに進んでいくので、厚板を加工する場合はこちらを使用します。このビットは先端にねじ山があるので、木工盤で使用すると材料にねじが効いてしまい、材料がそのまま持ち上がってしまう危険があるので、専用のビットを使用するかグラインダーなどでネジ山を削りましょう。
厚板用:木工錐
(モッコウキリ)
神沢:1枚刃の自由錐神沢:2枚刃の自由錐
カバーがない状態の加工は0:35秒頃からはじまります。

自在錐の種類

自在錐には刃が1枚のタイプと2枚のタイプがあります。
上の動画は神沢の1枚刃タイプと2枚刃タイプの自由錐を使った穴あけ加工の動画です。
電気ドリルをボール盤やドリルスタンドなどで固定せずに穴をあけた場合、1枚刃の自由錐は2枚刃の自由錐より、穴を開けている際に軸がブレてしまい、安定感がないことがわかります。
私はボール盤を使用しないので、安定感と切削力があり切断面も綺麗になる2枚刃の自在錐を使っています。

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センタードリルの取り付け方

センタードリルの取り付け方法
センタードリル(ビット)を取り付ける方法は、センタードリルを固定している中央の止めネジをゆるめ、ホールにセンタードリルを挿しこみます。
差し込んだら六角で止めネジを右に回し、加工中に抜けると危ないのでしっかりと締めつけましょう。
取り外し方は、逆の手順で止めネジを緩めセンタードリルを抜きます。
左右には鋭い刃があり突然回転すると危険なので、電気ドリルから自在錐を外し、安定させた状態でビットの取り付けなどを行いましょう。

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刃の取り付け方と正しい方向

刃のセット方法
替え刃だけ販売されているので刃が欠けても安心
刃を取り外す方法は、ホルダーネジをゆるめ刃を中央から離し、六角をつかい刃の止めねじを左に回してゆるめていきます。
刃を取り付ける方法は、逆の手順で刃をセットし、刃の止めネジを右に回ししっかりと締めつけていきます。
この刃が回転中に外れて飛んでいくと大変危険です。
必ず目も守る安全ゴーグルなどを着用し、穴あけ加工を行う前に各止めネジが緩んでいないか点検してから作業をおこないましょう。

刃の正しい方向

刃の取り付け方向

2枚刃の自在錐の場合、刃を正しい方向に取り付けなければいけません。
2枚の刃は内刃と外刃があり、切り込み溝を内側と外側にけがいていくので、刃がついている面を同じ方向に向けて取り付けなければいけません。

右側の写真のように、刃がついている面が向き合っていると外側しかけがくことができません。
このままでは、溝が深くなっていく度に負担がかかり、不安定になるのでスムーズな穴明け加工が行えませんし危険です。
(正しいセット方法ではないので真似しないで下さい。)

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穴径(穴の直径)の調整方法

穴径の調整の仕方

スライド式だから好きなサイズの穴を開けられる

穴径を調整する方法は、左右のホルダーネジを緩めると刃をセットしているホルダーを左右にスライドさせることができます。ホルダーをスライドさせることにより、刃の回転する幅がかわるので任意の穴の大きさをあけることができます。 写真のものはホルダーネジを緩める際に六角レンチが必要となりますが、工具不要で手間のかからない蝶ねじやハンドルねじタイプのものもあります。ちなみに神沢ツールの製品はほとんどが蝶ネジタイプになっています。自在錐の性能比較表では、様々な種類の自在錐をまとめているので参考なれば幸いです。

穴径の合わせかたは、バーに刻まれているメモリをホルダーの内側にあわせ調整を行います。(ホルダー側にメモリがついている自在錐もあります。)メモリは目安となっているので、同じ穴径を開ける場合には便利ですが、正確なサイズに調整したい場合は、定規やノギスなどで刃巾を計り端材などに試し開けしてからにしたほうがよいでしょう。

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安全ストッパー

安全ストッパー

止めネジがゆるんでも飛んでいかない

自在錐には、バーの両端に安全ストッパーがついているので、万が一 穴あけ加工中にホルダーのネジがゆるんだりしても、刃のついたホルダーが飛来することはありません。海外の会社の自在錐などには、安全ストッパーがついていないものがあるので、ストッパーの有無を確認してから購入しましょう。

バリをださない方法

底面に添え木(当て木)

自在錐はけがきながら切削していくので、材料に対してゆっくり押し進めていけばバリはでません。
バリがでる可能性が高いのは裏面です。
裏面に添木(当て木)をすればバリはでにくくなります。
確実にバリをださないようにするには、センタードリルが裏面に貫通したら一度回転を止め、裏面を上にして再度けがいていくとバリがでにくくなります。

また、これを応用すれば刃の長さ以上の厚板もくりぬくことが可能です。
底には必ず当て木(添え板)を敷きましょう。
厚くなればなるほど精度がおちるので、確実な精度が必要な場合はボール盤やドリルスタンドなが必要になります。

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安全カバー

恐怖感を解消

自在錐は長いバーに付いた刃が回転するので、切削中に遠心力を感じたり、刃が飛んでいったりしないか、恐怖や不安がある方もいるかと思います。そのような恐怖・不安感や事故を対策してくれる安全カバーを別売りで販売されています。

  • 足に当たって怪我をする。
  • コードに巻きついて破損する。
  • 刃が折れて自分や周りの人に飛来する。
  • 切削屑や粉じんが舞い散らない。
  • この安全カバーを取り付けることにより、上記のようなトラブルが起こらなくなります。回転するバーと刃がカバーの中に隠れてしまうので、安全に穴あけ加工ができます。恐怖感がある方も、こちらのカバーの取り付けることにより、安心しながら作業ができると思います。管理人は安全カバーを使用したことがありませんが、動画を見ていると安全カバーがドリルガイドのような役割をしているので、穴が貫通したときのブレがおこりにくくなっているのがわかります。

    切り屑や粉塵が飛び散らない

    またカバーの中に自在錐がすっぽりとおさまるので、切り粉がカバーの中に貯まっていきます。天井や頭上で切削作業をするときは、飛び散り対策にもなるので、自分の顔や体にかかることなく、清掃の手間もはぶける利点があります。切り屑などが視界の邪魔にならないので、とても便利なツールです。

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    安全対策

    安全対策
    ●止めネジが緩んでいないか穴を開ける前に必ず確認を行ないましょう。止めネジが緩んだ状態で穴をあけると刃が破損することもあり危険です。

    ●バーについた刃が回転するので、穴径が広いほど強い遠心力を感じ恐怖感が沸きます。ボール盤を使わなければ、不安定な状態になる場合もあるので、不安な方は上で紹介した安全カバーの取り付けをおすすめいたします。また、バーが短くなった小型の小径自在錐もあります。

    ●ホルダーの飛来を防ぐ安全ストッパーがついていても刃が折れたり・刃の止めネジが外れたりすれば刃が高速で飛来します。目に飛来してくる失明する可能性もあるので、必ず保護メガネなどを着用して作業を行ないましょう。

    ●バーと刃が広範囲で回転することを忘れないようにしましょう。穴が深くなっていけばバーの位置も下がってきます。バーの回転範囲にコードがあれば巻き込まれますし、材料を固定しているクランプや手足があたらないように、必ずバーが回転する範囲に何もないことを確認してから切削を行いましょう。

    ●動画を見るとわかりますが、電気ドリルをドリルスタンドやボール盤を固定していないと、穴が貫通したときに必ずブレが起こっていますので、可能であれば穴を開ける材料の下には添え板(当板)を敷きましょう。

    ●自在錐の適正回転数は、種類によって異なるので、必ず商品説明に記載されている適正回転数を確認しましょう。変速ダイヤルがついていない電気ドリルで調整が難しい場合は、スピードを調整することができるスピードコントロールを使用すれば一定の回転数を保つことが可能です。

    自在錐の性能比較表

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