775DCモーターには、ブラケットに固定するためのM4のネジ穴が2つ設けられています。このネジ穴を使用することで、専用のブラケットにモーターを固定することができるため、モーターを土台やフレームなどに簡単に取り付けることが可能となります。
このブラケットが以前は日本では数百円で購入できたのですが、現在では1,000円前後まで値上がりしていました。こんな小さな金物が柱や梁の補強金物並の価格になっていることに納得がいかず、代用できるものがないかと探してみました。
家にあるもので模索していたところダイドーハントさんが販売しているマルチ金物に加工された対角線上のネジ穴と775モーター用のブラケットの穴のピッチが同じであることを発見しました。実際に取りつけてみると、775モーターをしっかりと固定できることができました。
引用元:ダイドーハント(マルチ金物)
マルチ金物は10種類の規格が用意されており、ネジ穴のピッチが統一されているので、どの規格でも775モーターを固定できると思います。
材質はスチールで厚みが2.3mmあるため、強い負荷がかかっても曲がらない十分な剛性を備えています。
引用元:ダイドーハント(マルチ金物)
表面処理に「黒塗装」「白塗装」「ユニクロメッキ」「ブロンズメッキ」の4種類が用意されており、ユニクロメッキが最も割安でした。特に一番安価なL型金物は129円と自作するのを辞めようと思ってしまうほどリーズナブルです。
ネジ穴の径は約5mmで皿穴加工されているので、皿頭のスリムビスやコーススレッドで固定することができました。
鍋頭の木ネジを使用する場合は、同社が販売している「おさえ上手」がおすすめです。一般的なビスと比べて頭部の直径が広いので、座金無しでしっかりと押さえつけられるからです。
強い負荷がかからない場合は、小さいサイズの「69124」で十分です。厚みは専用ブラケットより、0.7mm薄い2.3mmですが、手で曲げることができないほど高い剛性があります。どの表面処理をしたものでもジュース代くらいで購入できるほど経済的です。
強い負荷がかかる用途で使用する場合は、幅がありネジ穴が多い⑦・⑧・⑩が適切でしょう。写真のものは⑦の「69126」でネジ穴が12個あるので強固に固定できます。775モーター用のブラケットより大きいのに価格は230円と良心的です。厚みは2.3mmです。
「69123」だけ厚みが3.2mmあります。これは自作した押切にも使っていますが、毎日板を割っても曲がったりすることがないほどの高剛性があります。他のものに比べると387円と少し価格はあがりますが、それでも775専用のブラケットに比べると割安です。
マルチ金物を2つ重ねてモーターに取り付けることも可能でした。下側を土台、上側の金物に基盤などを固定する板をとりつければ、省スペースでスイッチ・デコデコ・コントローラーなどの電子機器や電源となるバッテリーを設置することも可能でしょう。
さらに、同社の全規格のマルチ金物はネジ穴のピッチが統一されているため、ネジ穴や形状を活用して他の金物を連結し、より複雑な支持構造を作ることが可能です。工夫次第では、ギアボックス・シャフト・プーリー・フレームなどの機械部品を連結できるので、レゴ感覚で工作機械を作ることもできるでしょう。
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