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コンクリートにラクラク穴あけができる振動ドリルの選び方

振動ドリルの特徴

振動ドリルの選び方

電気ドリルでコンクリートやレンガブロックに穴をあけるのは困難!?

電気ドリルドリルドライバーインパクトドライバーなどでコンクリート、モルタル、レンガブロック、石材などに穴をあけようとして挫折したことないだろうか?実はコンクリートのような硬い素材は回転する力だけでは、効率よく穴をあけることができないのだ。特にコンクリートのような内部に骨材(砕石)が入ってるような素材だと、回転のみで穴をあけようとする電動工具では、日が暮れると思ったほうがよいだろう。

電気ドリルに打撃をプラス!コンクリートに穴をあけるのが得意な振動ドリル

コンクリートなどの硬い素材に穴をあけるのが得意なのが振動ドリル。振動ドリルは電気ドリルと違い、ドリルビットを回転させるだけでなく、軸方向に打撃力をあたえるため、硬いコンクリートも砕きながら効率よく穴をあけることができる。価格はコード式であれば、安価なもので5,000円以下、大手電動工具メーカーのものだと1万円前後する。どちらもコンクリートに径10mmほどの穴をあける能力を持っている。 振動ドリル-切り替えスイッチ

2種類のモードに切替えられるから、木材や金属にも穴をあけられる

一般的な振動ドリルは、「回転のみ」と「回転+打撃」の2種類のモードに切り替えられるスイッチが付いている。一見、振動ドリルの形状は電気ドリルと非常に似ているが、上の写真のように「ハンマー」と「ドリル」のマークが付いているスイッチがあるものは振動ドリルと思ってよいだろう。

回転のみ木材、金属、プラスチック、タイルなどの穴あけ
回転+打撃コンクリート、モルタル、レンガなどの穴あけ

「回転のみ」のモードに切り替えられる振動ドリルは、コンクリートやモルタルなどだけでなく、金属や木材にも穴あけをすることが可能となっている。ちなみに、タイルなどの陶器質は振動を与えながら穴をあけると割れやすいため、「回転のみ」に切り替えて穴をあけたほうがよい。

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振動ドリルの選び方

振動ドリル-最大穴あけ能力

最大穴あけ能力をパワーの目安にしよう

振動ドリルの仕様には、回転数や打撃数と一緒に必ずコンクリートの「最大穴あけ能力」が記載されている。この最大穴あけ能力は穴の深さではなく穴径をあらわしており、最大穴あけ能力が高いほうが、基本的にパワフルなので、大きな穴をあけたり、効率よく穴をあけられると思ってよい。そのため、一度にたくさんの穴をあける作業や、10mm以上の大きな穴をあける用途では、かならずチェックしておきたいスペックだ。

大手電動工具メーカーの振動ドリルの現行機種は、一番パワフルなモデルの最大穴あけ能力が20mm前後なので、穴径が20mm以上の重作業は「ハンマードリル」の分野となる。ハンマードリルは振動ドリルより軸方向に強い打撃力をあたえるので、大きな穴をあけられるだけでなく、小さな穴も効率よくあけることができる。そのため、一度にたくさんの小さい穴をあける作業でも、振動ドリルの代わりに使用されることがある。

また、ハンマードリルのモードは、「回転+打撃」だけでなく「打撃のみ」に切り替えることができる製品も存在し、「打撃のみ」に切り替えられるモデルはコンクリートをはつる(砕く)作業も行える。

1台3役!ネジの締め付けもできる「振動ドリルドライバー」もおすすめ

回転のみ木材、金属、プラスチックの穴あけ
回転+打撃コンクリート、モルタル、レンガの穴あけ
締め付けネジやボルトの締め付け

振動ドリルは、「回転+打撃」「打撃のみ」の2種類のモードに切り替えることができるため、木材、金属、コンクリートなどの穴あけが得意である。しかし、ネジを締め付ける力を調整できる「トルク調整ダイヤル」や、ネジの締め付け防止をできる「クラッチ機能」が備わっていないため、ネジを締め付けたり緩める作業には向いていない。

一方、振動ドリルドライバーは、「回転+打撃」「打撃のみ」のモードに加え、電動ドライバーに搭載されている「トルク調整ダイヤル」や「クラッチ機能」が搭載されている。そのため、木材、金属、石材に穴をあけられるだけでなく、ネジを締め付けや緩める作業も可能だ。また、キーレスドリルチャックが採用されているため、工具不要で簡単に丸軸や六角軸の先端工具を取り付けられる。

もし、電動ドライバーを持っていなくて、振動ドリルを購入するのであれば、幅広いDIY作業が行える振動ドリルドライバーも視野に入れてみてはいかがだろうか。なぜなら、これ一台で「振動ドリル」「電気ドリル」「ドリルドライバー」と同じ作業ができるので、アンカーやプラグを打った際に、ボルトやネジを締め付けることもできるからだ。また、木に穴をあけたり、木ネジで板同士を接合したりできるので、木工作業にも使えるメリットは大きい。

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振動ドリルの機能

振動ドリル-キー付きドリルチャック

「キー付きドリルチャック」だからドリルビットをしっかり固定できる

一般的な振動ドリルは、キー付きドリルチャックが採用されており、付属品のチャックハンドル使って、先端ドリルを着脱しなければいけない。そのため、ちょっとしたひと手間がかかるものの、キーレスドリルチャックより、しっかりとドリルビットを固定することができる。また、チャックは3ツ爪で挟みこむタイプなので、電気ドリルドリルドライバーと同じ丸軸や六角軸のビットを取り付けることができる。 振動ドリル 補助ハンドル

本体をしっかり保持できる「補助ハンドル」

振動ドリルで穴をあけている際、常に本体が小刻みに振動していてブレやすいため、安定した姿勢で本体をしっかりと保持できる補助ハンドルが搭載されている。また、大きな穴をあけたり、複数の穴をあける作業では手首に負担がかかりやすいため、疲労を軽減させることもできる利点もある。

この補助ハンドルは360°回転させることができるので、作業に適した位置に固定したり、また、補助ハンドルを取り外して使用することも可能だ。ちなみに、写真のモデルはボッシュのPSB 600RE/S、補助ハンドルの固定ネジを手で緩めることができるので、スムーズに補助ハンドルの位置を変えたり、着脱することが可能。 振動ドリル-深さゲージ

穴あけ深さを簡単に調整できる深さゲージ(ストッパー)

振動ドリルには、穴の深さを簡単に調整できるストッパー(深さゲージ)が備わって製品もある。ストッパーを上下にスライドさせて固定することができるため、同じ深さの穴をたくさんあける作業のときに便利である。ちなみに、写真のモデル(PSB 600RE/S)はゲージの固定レバーを上げ下げすることでストッパーを動かすことができる。(4枚目写真参照)

このストッパーは取り外すことも可能なので、ドリルビットにテープを巻いて穴の深さの目安にすることも可能だ。 ちなみに、任意の穴の深さをあけても、穴の中にはコンクリートの切粉が入っているため、「掃除機」や「ダストポンプ」などを使って穴を掃除しなければいけない。お金をかけたくないのであればストローをくわえて吹き付けてもよいだろう。また、大きな穴をあけて、掃除機やダストポンプで除去できないコンクリの欠片が入っている場合は、より強い風を吹き起こす「ブロワー」や「コンプレッサー」が必要となる。

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DIYで使いやすいコンクリート用プラグの種類

コンクリートプラグ(アンカーボルト)

コンクリートの壁に何かを固定したいときに便利

振動ドリルのは、主にコンクリート用のアンカープラグ打ちで使用されることが多い。木の壁に棚や鏡を取り付ける場合、木にネジが効くのでそのまま打ち込むことができまるが、コンクリートやモルタルの壁の場合、ネジが効きかないため、壁にネジやボルトをしっかり固定できる「コンクリート用プラグ」を打ちこまなければいけない。ここではDIYでよく使用される2種類のプラグを紹介したい。


コンクリートの壁でもネジが効く「樹脂プラグ」

主に軽量物の固定に使用される「樹脂プラグ」。コンクリートにあけた穴に樹脂プラグ(フィッシャープラグエビプラグカールPCプラグオールプラグ)を打ち込むと、室内で使われるたいがいの装飾品や照明器具などを木ネジで固定することができる。樹脂プラグは、鬼目ナットのようにネジ溝があるのではなく、木ネジに差し込んで締め付けることにより、プラグが広がってコンクリートの穴の中でしっかりと噛むため人の力で抜けなくなる。

樹脂やナイロン製のプラグは金属製のタイプと違い、一度コンクリートに打ち込んでしまっても、ラジオペンチなどで簡単に引っ張り抜くことができるため、もし穴の深さが浅かったとしてもやり直しがしやすい。また、樹脂プラグは耐食性に優れているため金属のように錆びない。リーズナブルな価格で販売されているので、DIYでコンクリートやモルタルの壁に装飾品などを固定するのにおすすめである。


心棒を打ち込むだけで土間に構造物を固定できる「打ち込みアンカー」

土間コンクリートに建築物、構造物、金物を固定したいときに便利なのが「アンカーボルト」である。身近なものだとプレハブや自動販売機を地面に固定する際に使用されている。コンクリート用のアンカーボルトにも色々種類があるが、「オールアンカー」という商品名で販売されている打ち込み式アンカーは、芯棒を打ち込むだけで簡単にコンクリートなどにアンカーボルトを立てることができ、あらかじめ取付物とナットをはめこんで施工ができるため失敗が少ない。DIYユーザーにもおすすめである。

オールアンカーは樹脂プラグと違い、穴を浅く掘ったりして失敗してしまうと、引き抜くときに苦労するので(この方法で心棒が抜けなければ、周りをはつるかコア抜きするハメになる)、アンカーを挿入する穴は少し余裕を持って深く掘ったほうがよい。芯棒をハンマーで打ちこむと、アンカーは穴の中で広がり、コンクリートにがっちり固定されるため、アンカーボルトを挿入する穴は深くても問題ない。一般的にオールアンカーは、取付物とナットをはめこんで芯棒を打ちこむため、あらかじめ取付物とナットをはめこんで施工すると失敗するリスクがなくなる。

性能比較表

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