プロ用モデルの特徴
過酷な作業や環境に耐えられる
プロ用モデルの電動工具は、過酷な現場で使用したり、長時間作業できるような耐久性が求められるので、高精度・高品質部品の組み合わせで構成されています。
DIY用モデルに比べると、負荷がかかっても壊れにくく、取扱いが厳しい状況や連続で使用したりしても耐久性が高いので壊れにくくなっています。
ボディの材質も強化されたABS樹脂が使われているので衝撃に強いので破損しにくいです。
(メーカーによって例外あり。)
価格はDIY用モデルに比べると割高になります。
高い 機能・性能・精度
プロ用モデルは耐久性だけでだけでなく、性能・機能や精度も高くなります。コードレス式電動工具の場合は、本体だけでなくバッテリーもDIY用モデルに比べると耐久性が高くなります。
価格はDIY用モデルに比べると高価になりますが、〔精度を求める作業〕〔ハードな作業をする場合〕〔連続使用時間が長い作業〕が、用途の場合はプロ用のモデルを選ぶことをお勧めします。1日の連続使用時間が短かったり、たまに使う程度であればDIY用モデルでも十分です。
騒音
騒音の大きさは電動工具の種類により異なりますが、プロ用の電動工具の場合、上で説明したように高耐久を求めて高精度の部品の組み合わせで構成されているモデルが多く、モータ軸受けにも玉軸受(ボールベアリング)が使用されているので、DIY用モデルより動作音が静かになります。
また騒音対策されたモデルも販売されているので、大きな音をだせない作業現場やDIYユーザーにも需要のあるツールだと思います。
DIY用モデルの特徴
ホーム用なのでコストパフォーマンスが高い
DIY用モデルの場合、プロ用のような過酷な作業現場や使用頻度を想定しておらず、低価格を重視した設定になっています。例えばハードな作業を毎日長時間する用途で使用すると、DIY用モデルでは耐久性が低いので故障しやすくなります。プロ用のモデルに比べると性能や耐久性以外に機能・精度も劣るので、精度を高めたい場合はプロ用モデルのほうがお勧めです。ちなみにDIY層をターゲットとしているメーカーもたくさんあります。
耐久性が低いといってもDIYのように、たまに使う程度や軽作業であればDIY用モデルでも長持ちします。DIY用電動工具の故障の原因は連続使用時間を守らなかったり、負荷をかけたときに発生することが多いので、DIY用モデルでも大事に使用すれば、故障しにくくなり長持ちさせることも可能です。例えば、私が以前使っていたニカドのDIYモデルの電動工具は10年近く使用することができました。バッテリーが劣化しただけで本体は壊れていません。
機能・性能・精度
基本的に性能はプロ用モデルに比べると低くなりますが、性能(パワー)のあるモデルも販売されています。しかし価格が安いので機能などが限定されている場合があります。精度も低くなりますが、工夫次第で精度を高めることができる場合もあります。
バッテリーの耐久性
バッテリーの充電回数や容量もプロ用モデルに比べると劣りますが、DIYが用途の場合は使用頻度が低くなりますし、バッテリーの正しい使い方を守り、きちんと保管をしておけば長く使用することも可能です。ちなみに日立工機の場合はDIY用モデルにプロ用モデルのバッテリーが採用されています。
騒音
材料を切削するような電動工具は、切削時に騒音が発生するのでプロ用・DIY用に関係なく騒音を減音させることは難しいです。材料を切削しないような電動工具はプロ用モデルのほうが静かです。DIYモデルは、スピード調整機能がついていなかったり、甲高い動作音がするので五月蝿く感じます。
プロ用モデルとDIY用モデルの見分け方
ボディカラー(色)の違いでプロ用とDIY用が見分けられる
大手の電動工具メーカーは〔プロ用〕と〔DIY用〕の2種類の電動工具を販売しています。カタログや型番を見ればどちらのモデルか判別することが可能ですが、ほとんどのメーカーがDIY用とプロ用の本体を色で分けているので、本体の色を見ることでも判別することが可能です。(例外あり)
メーカーによって得意な分野の電動工具がある
電動工具は様々な種類が販売されていますが、電動工具の種類によって会社の評判が変わります。最初に特定の電動工具を開発している会社は、現在もその種類の電動工具の評判が高い傾向があります。また、新しく発売した新機種が優秀であれば評判が変わることもあります。
例えばマキタというメーカーは国内のシェア率が1位なので電動工具では有名なメーカーで評判も高いです。しかし例えば、スライド丸ノコだと日立工機のほうが精度が高い作りになっているので、プロの方から評判が高いです。ハンマードリル、ジグソー、サンダーであれば、国内メーカーより、海外のメーカー(BOSCH)を評価する方も多くいます。
各メーカーの色の違い
各メーカーの電動工具のプロ用とDIY用モデルの色をまとめました。昔にしかない色や、色のバリエーションが多いモデルもあるので、全ての色をまとめているわけではありません。現在はどのメーカーも電動工具だけでなく園芸ツールも販売しており、こちらも同じように色分けしているメーカーもあります。
株式会社マキタ Makita Corporation |
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色 | white | 色 | ||||||||
会社名 | プロ用カラー | DIY用カラー |
株式会社マキタ
●企業情報:company/index.html
●会社の沿革:company/history.html
●製品情報ページ:product/index.html
●取扱説明書検索ページ:product/search/rules.html
●リチウムイオンシリーズ一覧:makita-lithiumion-battery14-4v.html
マキタは元々モーターなどを作っていた会社で、1958年に国内ではじめて120mm巾の電気カンナを販売。1年後、電動工具メーカーの製造販売に方向を変え現在に至る。充電式電動工具プロ用モデルを最初に発売する。
2005年2月に国内で初めて充電式電動工具にリチウムイオンバッテリーをいち早く採用し差別化。ライバルメーカーが差別化を封じ込めるのに期間がかかったためか、現在では日立工機を抜き電動工具のシェア率が国内1位、世界では2位のシェアを誇っております。
リチウムイオンバッテリーを早くに採用したことから、充電式電動工具のラインナップ数がどのメーカーよりも多い。
プロ用モデルの色
プロ用モデルのほとんどの色が青色です。モデルによっては白色のタイプも一緒に販売されている場合があります。人気のあるインパクトドライバなどはカラーバリエーションが豊富(5色カラー)なモデルもあります。
DIY用モデルの色
DIY用モデルはほとんどが緑色のボディーカラーに統一されています。
日立工機株式会社 HITACHI |
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色 | 色 | |||||||||
会社名 | プロ用カラー | DIY用カラー |
日立工機株式会社
●企業情報:about/corporate/info/info.html
●会社の沿革:about/corporate/history/history.html
●プロ用モデル一覧:powertools/index.html
●DIY用モデル一覧:powertools/diy/diy.html
●取扱説明書検索ページ:manual_view_domestic/index.html
●リチウムイオンシリーズ一覧:hitachi-lithiumion-battery14-4v.html
国内で「卓上丸のこ」や「充電式インパクトドライバー」を最初に販売した会社です。インパクトドライバーは素人が使っても、他社の国内メーカーよりトルクに大きな差があるのが分かったほど。(2014年以降は不明)
スライド式卓上丸ノコは現在でもプロの方から精度の評判が高い。充電式電動工具にリチウムイオンバッテリーを採用したのは2006年の9月頃「日立はすべてに互換性あり」と謳っているだけあり、他のメーカーと違いプロ用モデルだけでなくDIY用モデルにもバッテリーを装着することが可能です。
プロ用モデルの色
プロ用モデルのボディーカラーはほとんどが緑色+黒色です。モデルによっては桃色(ピンク)のタイプも一緒に販売されている場合があります。人気のあるインパクトドライバなどは、カラーバリエーションが豊富(5色カラー)なモデルもあります。
DIY用モデルの色
DIY用モデルのはほとんどが紫色と黒色が混ざったエヴァンゲリオン初号機の成分が入ったようなボディーカラーになっています。 他の国内メーカーと違いバッテリーはプロ用・DIY用モデルに関係なく互換性があるので使いまわすことができます。
Panasonic パナソニック電工 |
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色 | 白 | 色 | ||||||||
会社名 | プロ用カラー | DIY用カラー |
パナソニック電工
●企業情報:company/info/about/
●会社の沿革:history/chronicle/
●プロ用モデル一覧:es/densetsu/powertool/index.html
●DIY用モデル一覧:es/densetsu/powertool/diy/
●取扱説明書検索ページ:es/densetsu/powertool/torisetu/torisetu.html
●リチウムイオンシリーズ一覧:panasonic-lithiumion-battery14-4v.html
パナソニック電工は、ドリルドライバーのクラッチ機能やキーレスチャックを開発したメーカーです。松下の頃から電動工具の評判は高かったが、ユーザー層が少ないという印象がある。
2008年にリチウムイオン電池や太陽電池など優れた技術を持っている三洋電機を買収しています。ニッケル水素電池や充電時間を短縮できる急速充電機能も最初に開発しています。新しいデュアルシリーズには、デュアル回路が搭載されているので、14.4Vと18Vどちらのバッテリーも装着することが可能になり好印象。
プロ用モデルの色
プロ用の電動工具のボディーカラーは「白黒・黒色・赤黒」です。
インパクトドライバなど限定色で黒+金色のモデルもあります。
DIY用モデルの色
DIY用モデルはボディの色が灰色になっておりスイッチが黄色になっています。
RYOBI (リョービ) RYOBI LIMITED |
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色 | 一部 DIY用 |
色 | 一部 プロ |
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会社名 | プロ用カラー | DIY用カラー |
リョービ株式会社
●企業情報:corp/gaiyou.html
●会社の沿革:corp/history.html
●プロ用モデル一覧:powertools/products/category
●DIY用モデル一覧:powertools/products/category
●取扱説明書検索ページ:powertools/manuals/
●リチウムイオンシリーズ一覧:ryobi-lithiumion-battery14.4v.html
他の会社に比べるとOEM製品が多く低価格の路線を走っているイメージが。OEM製品といっても優れたメーカーの製品を販売するので、国内のメーカーの製品より先をいっている時もあります。
安価なDIY用モデルも多く販売しているので、DIYユーザーにも人気の高いメーカーです。リョービ=DIY向けというイメージがある方も多いと思いますが、プロ用モデルには、プロの方から評価の高い電動工具や機械も販売されています。(丸ノコ、レシプロソー、木工機等)
プロ用モデルの色
プロ用の電動工具はボディーカラーは青緑色ですが、一部木工機など紺色のモデルもあります。
※リョービの紺色は混同しているものがあります。(卓上ボール盤、ドリルシャープナ、サンダ、ブロワ、手押し鉋、自動鉋などはプロ用)
DIY用モデルの色
DIY用モデルは赤色と青色になっていますが、一部プロ用にも紺色のモデルもあります。DIY用には充電式電動工具には、まだリチウムイオンバッテリーが採用されていません。
BOSCH(ボッシュ) Robert Bosch GmbH |
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色 | 色 | |||||||||
会社名 | プロ用カラー | DIY用カラー |
ボッシュ株式会社
●企業情報:jp/rbjp/
●会社の沿革:pt/history/
●プロ用モデル一覧h:pt/products/
●DIY用モデル一覧:pt/products/
●取扱説明書検索ページ:pt/manuals/
●リチウムイオンシリーズ一覧:bosch-lithiumion-14-4v.html
ボッシュは1886年に設立されたドイツの総合電機メーカーです。日本では車の部品や電動工具で有名ですが、欧州では電化製品などが当たり前のように販売されており、知名度や人気はトップクラスである。
1928年にボッシュ電動工具事業部をスタートさせ、「ハンマードリル」「ジグソー」「ランダムオービットサンダー」など、現在の電動工具のベースとなる製品を開発している。1966年に価格の安いDIY用電動工具を発売しているようなので、おそらくDIY用と位置付けした電動工具を初めて発売したのはボッシュではないだろうか。
現在、充電式電動工具で主流となっているリチウムイオンバッテリーを最初に採用したのもボッシュで、スライド式ではないもののリチウムイオンバッテリを搭載した電動ドライバーをマキタより1年早く発売している。
プロ用モデルだけでなくDIY用のモデル数も多く、他のメーカーにのDIY用モデルには搭載されていない「変速機能」や「LEDライト」がついていたりと高機能。
プロ用モデルの色
プロ用の電動工具は紺色でスイッチの色が赤色になっています。
DIY用モデルの色
DIY用モデルは緑色でスイッチの色は赤色になっています。 充電式工具のモデルは非常に豊富で人気も高いです。
DEWALT(デウォルト) Black & Decker ブラックアンドデッカー アメリカ |
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色 | 色 | 中間 | ||||||||
会社名 | プロ用カラー(DEWALT) | DIY用カラー(black decker) |
DEWALTとBlack&Decker
●企業情報:company/profile.html
●会社の沿革:about/history.html
●プロ用ツール:dewalt-jp.com
●DIY用ツール:blackanddecker.com
DIY大国アメリカで最も有名なメーカーです。1960年にBlack&DeckerがDEWALTを買収しています。Black&Deckerの電動工具は世界で1番のシェア率を誇っているほど有名です。現在、DEWALTがプロ用モデル、Black&DeckerがDIY用モデルに位置しています。DEWALTの電動工具は国内で販売されていませんでしたが、2013年に日本にサイトをオープンさせて一部の電動工具が輸入しなくても購入できるようになっています。今後さらに購入できる電動工具の種類が増えていくでしょう。DIYが盛んな国ということもあり、日本のメーカーでは見たことがないような便利な機能が搭載されているモデルもあります。
プロ用モデルの色 DEWALT
黄色いボディーカラーのDEWALTは、プロ用の電動工具に位置づけられています。なので、DIY用のBlack&Deckerより比較的高価になります。
DIY用モデルの色 Black&Decker
DIY用モデルのボディーカラーは赤色です。灰色はDIY用モデルではなく、灰色のボディーカラーのモデルはプロ用とDIY用の中間に位置しているモデルになります。中間に位置しているモデルは、日本では見たことがないので販売されていないかもしれません。