発電機入らず!備蓄した電源を持ち運べるポーターブル電源

数年前からキャンプ場、車中泊、イベントなどの電源コンセントがない場所で活躍する「ポータブル電源」が売れに売れているようだ。特にGOAL ZEROの独壇場に飛び込んできた「Anker」「Smart Tap」「suaoki」などの製品は、一般ユーザーでも購入しやすいリーズナブルな価格となっており人気が高い。また、災害が発生して停電になったときにも役立つことから、自然災害が発生している近年ではさらに需要が高まっているようだ。
AnkerのPowerHouseを購入するまき
ポータブル電源のメリット
- ●電源が取れない場所でも電気が使えるからレジャーに最適
- ●モバイルバッテリーより大容量だから災害時も安心(スマホ約40回分充電可)
- ●災害時に停電が発生しても行列に並んでモバイルバッテリー・電池・ライトを買う必要がない
- ●ACコンセント(120W)付きだからミニ冷蔵庫・扇風機・TV・ファミコン・Wiiを動かせる
- ●リチウムイオンバッテリーだから女性でも持ち運べるほどコンパクトで軽い
そんな自分も去年Ankerの「PowerHouse」をセールのときに34,800円で購入した。基本的にAmazonで販売されているAnkerの製品は価格が変動しないため、狙っているAnker製品のセールが行われてたときは迷わず購入したほうがよいだろう。
PowerHouseは、スマホを約40回、ノートPCを約15回も充電できる大容量(434Wh/120,600mAh)。災害が起きて停電になるとショッピングエリアでは、ライト・電池・モバイルバッテリーを求める人で長蛇の列ができすぐに売り切れてしまうが、ポーターブル電源を持っていればその心配はない。
さらに、フル充電に9時間かかるものの、出力が120Wまでに対応した「110V家庭用コンセント」が1口。そして、スマホなどの充電に便利な急速充電機能を搭載した「USBポート」を4口。さらには、車と同じ12Vの「シガーソケット電源」を備えているため、スモールデバイスだけでなく、TV・扇風機・ミニ冷蔵庫なども使用することができる。
さらには、従来のポータブル電源に使用されていた鉛電池ではなく、軽くてメモリー効果の影響をうけないリチウムイオンバッテリーが採用されており、重さが4.2kgと女性や子供でも持ち運べる軽さとなっているため、災害時だけでなくレジャーなどでも活躍する。
Anker PowerPort Solar 60のレビュー
2年間待ってもAnkerから専用ソーラーパネルが販売されない
PowerHouseの説明書にはソーラーパネルを接続して充電することができる旨のイラストが描かれているが、現状は専用のソーラーパネルは販売されていない。コンバーターは他社のソーラーパネルを使用して充電することも可能だが、そのうち同社から専用のソーラーパネルが販売されるだろうと買わなかった。口コミやレビューを見ると私のようにソーラーパネルを待ちかねている人も多い。
ソーラー充電できないから災害時に停電が続くと役に立たない
先日、西日本を平成最大の豪雨が襲い各地で大規模な水害が発生した。TVで電気や水が止まってしまった地域や困り果てた被災者のニュースを見て不安になり、PowerHouseに対応したソーラーパネルが発売されたか確認するとまだ販売されてなかった。
PowerHouseの発売時期を調べると2016年に日本で販売されているので、早い段階で購入したイノベーターやアーリーアダプターは、約2年間も待ちぼうけになっていることになる。今どきソーラーパネルで充電することができないポータブル電源なんてポンコツだろう。
なぜなら、1日数時間程度電気を使う用途であれば問題ないだろうが、アウトドアや災害時に残量がなくなってしまうと、充電することができないため、全く役に立たなくなってしまうからだ。これからそういう目的でポーターブル電源を入手する人も多くなることだろう。
Anker PowerPort Solar 60(ソーラーパネル)を7月中旬に発売する朗報
2年間もPowerHouse専用のソーラーパネルが販売されていないことに対して、さすがに不満を抱いているユーザーも多いのではないだろうかと、2018年7月にAnkerに問い合わせをしてみた。すると、7月の中旬にPowerHouse専用のソーラーパネルをAmazonで販売するという回答をいただいた。
ソーラーパネルの製品名は「Anker PowerPort Solar 60」で、製品番号は「A1601011」とのことだ。なお、在庫調達の原因で7月中旬を過ぎた今もソーラーパネルが発売されていないようである。ただ、発売時期は近いと思うので、今後も「Amazonの製品ページ」をこまめに確認し、発売されたらすぐに注文しレビューを追記したい。
在庫調達が遅れ2018年8月22日に発売されるまき
追記:予定の2018年7月中旬には発売されなかったが、8月末に型番を販売元のAmazonで検索すると「Anker PowerPort Solar 60」という商品がヒットした。商品説明には「PowerHouseとの連携!60Wでの高出力給電によりPowerHouseのような大型バッテリーにも充電が可能です」と記載されているうえ、公式ページにも同じ価格で追加されていたので、これがPowerHouse専用のソーラーパネルと考えてよいだろう。早速注文をして使い勝手や充電できるのか確認してみたいと思う。
大きな災害(台風・地震)が続いた為すぐに売り切れるまき
9月4日に四国と近畿に上陸し列島を横断した今世紀最強といえる台風21号。大阪市では昼過ぎから猛烈な風に見舞われ、気象庁によると大阪市で午後2時すぎに最大瞬間風速47.4m/sを記録。非常に勢力の強い台風21号により家の屋根、プレハブ倉庫、駐輪場の屋根などあらゆるものを吹き飛ばした。トラックをも横転させた強い風は電信柱をもなぎ倒し大規模な停電が発生。関西電力によると近畿2府4県で約219万戸で停電が発生。一週間が過ぎた現在も停電や断水が続いてる地域があると報道されている。
そして、25年ぶりとなる非常に強い勢力の台風21号が過ぎ去った2日後の6日午前3時頃に「北海道胆振(いぶり)東部地震」が発生。最大震度7の揺れを観測した地震により、道内の最大の火力発電所である苫東厚真火力発電所をはじめ全ての火力発電所が停止、北海道全域の295万戸が停電するという前代未聞の事態に襲われた。さらに道内では一時99%の信号が停止し、地下鉄や鉄道も前線運休するなど甚大な被害が広がった。
震災によって電気・水道・ガスなどのライフラインが壊滅状態になると、必ず起きるのがコンビニ、スーパー、ドラッグストアなどの前にできる長蛇の列。行列に並んでいる人は食料・水・ガスコンロを求めるだけでなく、電池、ライト、ラジオ、モバイルバッテリーを求める人も多くすぐに売り切れるという。今回の自然災害でアマゾンや楽天市場などでもポータブル電源やモバイルバッテリーの売上が増大。PowerHouse専用のソーラーパネルもすぐに売り切れてしまった。
Anker PowerPort Solar 60のサイズや重さ
どれくらいで満充電できる?日差しが強いときに物干し竿に引っ掛けると、AC電源で充電するとき同じように液晶に表示されてる電池のアイコンが点滅しPowerHouseのを充電していた。しかし、現在、西や東日本は曇りや雨が続いているため、晴天時にどれくらい充電できるのかレビューを書くことが出来ない状態が続いている。
布地の部分は撥水素材使用により多少の小雨であれば濡れても問題ないようだが、チャージャーポートが濡れると故障するので、雨が降ってきた場合はすぐに濡れない場所に移動させたほうがよいだろう。
ソーラーパネルは太陽光の強さに応じて、出力が30Wから60Wの間で変わるため、高出力を求める場合は、出来るだけ日差しが強い場所に設置したほうがよいだろう。
ちなみに、日差し(太陽が真上から垂直に降り注ぐ)が強い時間帯は昼の12時前後となり、Ankerによると好条件が続けば以下の時間で満充電することができると説明を受けたが、地球は太陽の周りを公転しているうえ、太陽が雲に隠れることもあるので、PowerHouseを1日で満充電することは難しいだろう。
雲ひとつない晴れた日に発電してみた(9月・30℃・12時~2時)
ここ最近、雨や曇の日が続いていたが、天気予報でもリアルも雲ひとつない晴れの日(9月中旬)がきた。早速、一番日差しが強いと言われる午後12時に屋根の上にソーラーパネルを広げて2時間放置すると、電池の残量は50%から60%に増えた。つまり、1時間に5%(6.3Ah/21.7Wh)ほど充電したことになる。
Amazonの口コミやネットのレビュー記事を見ると、[suaoki ソーラーチャージャー 60W]でPowerHouseを充電している人も散見されるが、2時間で8%ほど充電できると記載されているので、AnkerのPowerPort Solar 60はsuaokiの60Wソーラーと比較すると性能は同等か少し上と考えてよいだろう。
ちなみに、色が乳白色のポリカーボネートの真下(距離30cm)にソーラーパネルを上向きに設置すると1時間で1%ほどしか充電することができなかった。ポリカーボネートの下や屋根の上でもソーラーパネルの温度は60~70度まで熱くなった。
PowerPort Solar 60の仕様(出力)
Anker PowerPort Solar 60の出力
●USB 出力:5V・3A (2 ポート使用時 各ポート最大2.4A)
●DC出力:17.6V・3A(5.5 mm)→(プラグ:5.5*2.1メス)
●DC出力:16.8V・8A(8mm)→(プラグ:7.4*5.0メス)
チャージャーポートの出力にはモバイルバッテリーやスマホなどのデバイスが充電できるUSB 5V×2口と、同社の「Anker Powerhouse 200Wh」や「Anker PowerCore AC」などを充電できるDCポート(17.6V)、そして、ソーラーパネルを接続するDCポート(16.8V)を搭載している。
なお、Anker PowerPort Solar 60はパネル自体が最大60W級と謳っているが、初代PowerHouseにつなぐ8mm端子からの出力は16.8V/3A。つまり、(16.8V × 3A = 約50.4W)までに抑えて出力するので、先述したように問題なく充電することが可能。
一番右にある切り替えスイッチで一種類の出力方式しか選択できないため、同時に各ポートを使用することはできない。
PowerPort Solar 60の付属品
付属品(Micro USB ケーブル)スマホやタブレットなどのスモールデバイスやモバイルデバイスと接続して充電するケーブルである。もともとデバイス本体に付属されていたり、手に入れやすいケーブルなので無くしても問題ないだろう。長さは60cmあったのでAnker PowerHouseに付属されていたものと同じである。
延長する場合Micro USB ケーブルの長いタイプは普通に流通しているため、家電量販店などでも購入することができるだろう。、付属品の60cmだとソーラパネルを高い場所に引っ掛けたりしたときに短く感じた。パネルについてるポケットに入れて充電することも可能だが、ポケットの色が太陽熱を吸収しやすい黒で夏はかなりの高音になるため、デバイスが痛む可能性が高い。
付属品(5.5mm DCケーブル)同社の「Anker Powerhouse 200Wh」や「Anker PowerCore AC」などの超大容量のモバイルバッテリーに接続して充電することができるケーブルである。ノギスで測ってみると、生活家電のアダプターなどで馴染み深い(外形5.5mm 内径2.1mm)一般的なDCプラグであった。
付属品(8mm DCケーブル)は、ソーラーパネルと[PowerHouse(ポーターブル電源)]に接続すると充電することができるケーブルである。仕様上では8mmとなっているが、ノギスで測定してみると両側がオスになっていて、充電器のプラグと同じ規格(外形7.4mm 内径5.0mm)DCケーブルであった。ソーラーパネルに接続した場合、本体は日陰や屋内に置いておきたいので、ケーブルの長さ(1.5m)が短く感じた。
他社のソーラーパネルに接続して充電
災害時にあると便利と言われて購入したポータブル電源。気付けばもう買ってから9年ほど経っていた。とはいえ、キャンプをするわけでもないので出番はほとんどなく、バッテリーが劣化しないように、年に一度くらい満充電しておく程度。いざという時のためにと買ったものの、その「いざ」が来なければ、ただそこに置いてあるだけなのだった。
それなら断捨離ついでに手放そうかと、メルカリに出品してみたものの、中古バッテリーを内蔵した製品は出品できない扱いになるようで、ほどなく運営に取り下げられてしまった。捨てるにはもったいないし、このまま置いておくのも、もっともったいない。それならばと普段から使ってみることにした。
ソーラーパネルで発電した電気をポータブル電源に蓄えて、扇風機やサーキュレーター、換気扇など、毎日使う比較的消費電力の小さな家電を動かすのだ。これらの消費電力は20W程度なので、理論上は(434Wh ÷ 20W = 21.7時間)、変換ロスや待機電力を考慮しても、実使用では18〜20時間前後くらい使えるだろう。
PowerPort Solar 60は、折り畳んで持ち運べるソーラーチャージャーなので、キャンプやアウトドアで使ったり、災害時にさっと広げて充電したりするにはとても便利だが、今回わたしがやりたいのは、そういう使い方ではなく、家の屋根に置いて日常的に発電させること。
PowerPort Solar 60は布地を使った折り畳み式で、コネクタやケーブル、縫製部分などもあるし、そもそも雨や風、強い日差しにさらされながら何か月も屋根の上に置きっぱなしにするようなものではない。
晴れるたびに屋根へ持って行って、終わったらまた片付けるというのも面倒だし、それではたぶん、そのうちやらなくなる。ということで、PowerPort Solar 60は持ち運び用として残しておいて、普段の充電には屋外に常設できるタイプのソーラーパネルを使うことにした。
| 定格出力 | 満充電時間 (理論上) |
満充電時間 (実用目安) |
大きさの目安 |
| 25W | 約17.4時間 | 約20〜25時間 | 約40×30cm |
| 50W | 約8.7時間 | 約11〜13時間 | 約60×40cm |
| 100W | 約8.7時間※ | 約9〜11時間 | 約80×60cm |
PowerHouseの純正充電器(RJ-AS168300P001)のラベルを改めて見てみると、出力はDC16.8V・3A。計算すると約50Wなので、普段はこのくらいの電力で充電しているということになる。
それなら他社製のソーラーパネルを使う場合も、50Wくらいをひとつの基準にして選べばいいのかなと思ったが、ソーラーパネルというのは、50Wと書いてあるからといって、いつでもきっちり50W発電してくれる訳ではない。天気はもちろん、太陽の向きやパネルの角度、温度なんかでも発電量は変わるので、いろいろ考えると25W・50W・100Wあたりが選びやすいかもしれない。
まず割安だが出力が小さい25W。小さいので場所を取らず、ちょっとしたところにも置きやすい。その代わり発電量が少ないので、434WhあるPowerHouseを充電するには、それなりに時間がかかる。急いで満充電にする必要はなく、晴れた日に少しずつ蓄電できればいい、くらいならこれでも十分かもしれない。
50Wは純正充電器の約50Wと同じくらいなので、いちばん分かりやすい選択肢。ただし実際には50Wパネルからずっと50W出る訳ではないので、晴れていても30Wだったり40Wだったりする時間はある。太陽相手なので、充電器と同じ時間(約8.6時間)で満充電することは難しいだろう。
それなら100Wの方がいいのでは?と思う。もちろん100WパネルにしたからといってPowerHouseへ100Wで充電できる訳ではないが、パネル側に余裕がある分、日射条件が少しくらい悪くなっても50W前後を確保しやすいだろう。サイズは大きくなるけれど、置く場所があり効率を重視するなら、100Wを選んだほうがよいだろう。
なので、コンパクトさを優先するなら25W、サイズと発電量のバランスなら50W、多少大きくても実用性を優先するなら100W。この3種類あたりから選定するとわかりやすいと思う。わたしは数日かけるのんびり充電でもよかったので、家にあった25Wのソーラーパネルを使うことにした。
ソーラーパネルは、ベランダの手すりに簡単に取り付けられるよう、木材をコの字型に組んだ架台に固定した。取り付け方はいたって単純で、コの字になっている溝の部分を手すりの笠木に上から差し込むだけ。ボルトを何本も締めたり、その都度工具を持ち出したりする必要もないので、使いたい時にさっと設置できるだけでなく、台風や強風が予想される日はもちろん、雨の日が続く梅雨時期なども、そのまま持ち上げて室内へ避難させられる。
ただし、他社製ソーラーパネルをPowerHouse(古いポーターブル電源)へそのまま接続するのは避けたほうがいい。なぜなら、ソーラーパネルは製品によって出力電圧が18Vだったり20Vを超えたりとバラバラなので、あいだにDC-DCコンバーターを入れ、PowerHouseの入力に合わせてDC16.8V、最大3A程度に調整してから充電したほうがよいからだ(後述)。
しかし、いざ「ソーラーパネル → DC-DCコンバーター → PowerHouse」という順につないで充電してみようとしたところなぜか通電しなかった。
電圧も合わせているし、極性も確認したつもりなのにおかしいなーと思って調べてみると、原因はPowerHouseの充電端子に使われているDCプラグがちょっと特殊だったこと。
新しく用意したのは、純正アダプターのプラグと同じ外径7.4mm・内径5.0mmのDCプラグ。サイズさえ同じなら使えるものだと思っていたが、外側と内側の金属接点(2接点)だけを使う一般的な2極タイプでは通電しなかった。
改めてPowerHouseの純正充電アダプターやソーラーパネル用ケーブルのプラグをテスターで調べると、内側の金属接点はマイナスだが、外側の金属接点は未使用で、プラスは中央のセンターピンという配線になっていた。
特殊なプラグが使われいているので、PowerHouse用の延長ケーブルを自作したり、純正充電アダプターのプラグが故障して交換したりする場合は、単に「外径7.4mm・内径5.0mm」だけで探すのではなく、中央ピン付きの3線式プラグを用意する必要があったのだ。
幸いこの7.4mm×5.0mmの3極プラグは特殊すぎて入手できないようなものではなく、DellやHP系のACアダプター用プラグとして広く使われているほか、uxcellなどからも互換品が販売されている。「7.4mm 5.0mm 3線 DC プラグ」や「メーカー名 7.4mm 5.0mm プラグ」などで検索すると比較的簡単に見つけられる。
ただし、社外品のプラグを流用する場合は注意が必要だった。
一般的な同サイズの3極プラグでは、「外側の筒がマイナス」「内側の筒がプラス」「中央のセンターピンは機器識別などに使う信号線」という構成になっている。一方、先述したように初代Anker PowerHouseでは、この中央ピンをプラス電源として使う少し変わった配線になっている。
そのためPowerHouse用として使う場合は、通常の+V用配線は使用せず、中央ピンにつながっているSignal線をPowerHouseの+へ、外側につながっているGND線を-へ接続することになる。
ここでまた厄介なのが、DCプラグの3本の配線の色は製品(社外品)によって統一されていないこと。赤だから+、黒だから-だろうと思い込んで接続するのは危ないので、購入したケーブルは、通電する前にテスターの導通チェックを使って、どの線が外側・内側・中央ピンにつながっているのかを確認してから接続したほうがいい。
プラグの問題も解決したことだし、ECO-WORTHYの25Wソーラーパネルから、昇降圧DC-DCコンバーターを介してAnker PowerHouseへ充電してみた。
| 入力電圧 | DC6~36V(調整可) |
| 出力電圧 | DC 0.5~36V(調整可) |
| 出力電流 | 0~5A(調整可) |
| 最大出力 | 90W |
| 冷却ファン | あり |
| LUP後の自動復帰 | あり |
| LUP時のブザー音 | 消せる |
| MPPT | 非対応 |
使用したDROKの昇降圧DC-DCコンバーターの仕様は上記となっており、PowerHouse向けに16.8V出力にするなら、計算上は100W前後までのパネルなら能力を使いやすくなっている。さらに出力逆流防止や複数の保護機能が充実しているのでソーラー発電にも向いていた。
DROKのDC-DCコンバーターを介したことで、パネルにしっかり直射日光が当たっているときは、コンバーターで電圧を16.8Vに整えることで問題なく充電でき、狙っていたとおりに動いてくれる。
純正品ではないソーラーパネルでも、DC-DCコンバーターと社外品の充電プラグを組み合わせることで、めでたくPowerHouseを充電できるようになった。
なお、配線途中の着脱用コネクターには、XT60Hコネクターを使用した。
ソーラーパネルといえばMC4コネクターが定番だが、今回は雨に濡れない場所で使う配線なので、防水性を優先する必要はない。それならば、ロックを解除して取り外すMC4よりも、抜き差しがしやすいXTコネクターのほうが何かと扱いやすい。
DC-DCコンバーターを交換したり、途中に測定器を入れたりすることも考えると、この気軽に着脱できるというのが思いのほか便利だった。
ちなみに、最近のポータブル電源であれば、ここまで面倒なことをする必要はないようだ。
現在のポータブル電源には、比較的広い電圧範囲のソーラーパネル入力に対応した製品が多く、ソーラー充電を前提としたMPPTも本体側に備わっているため、日射によって変化するパネルの出力もポータブル電源側でうまく面倒を見てくれるようだ。
また、同社の製品の入力端子見てもXT60という汎用性の高い電源用コネクターが採用されている。初代PowerHouseのように特定のDCプラグ形状に悩まされることも少なく、電圧や電流などの入力条件さえ合えば、他社製のソーラーパネルもずいぶん流用しやすくなっているようだ。
また、一般的なソーラーパネルでよく使われているMC4コネクターの場合でも、MC4からXT60などへ変換するケーブルが市販されている。そのため、わざわざケーブルを切ってプラグを付け替えたり、自分ではんだ付けして変換ケーブルを作ったりしなくても、対応する変換ケーブルを用意すればそのまま接続できる。
ところが、今回使っている初代Anker PowerHouseのような古いポーターブル電源はそうではない。PowerHouseの入力仕様は16.8V・3A。現在の機種のように幅のあるソーラー入力が用意されているわけではなく、基本的には16.8Vに整えられた電源を入れることが前提になっている。
実際、当時Ankerから販売されていたPowerHouse対応のソーラーチャージャーも、PowerHouseへ送るDC出力は16.8Vだった。
つまり、他社製ソーラーパネルだから特別に難しいというより、9年ほど前のPowerHouseを、現在普通に売られている汎用ソーラーパネルで充電しようとしていること自体が、少々ややこしいのである。
ECO-WORTHYの25Wパネルは、最大出力動作電圧が18V、開放電圧は22Vを超える。そのままPowerHouseへ接続するのは心配なので、あいだに先述したDROKのDC-DCコンバーターを入れ、PowerHouseが必要とする16.8Vへ整えることにした。
いわば、当時の純正ソーラーチャージャーが担っていた「PowerHouseが欲しい電圧に整えて渡す」という部分を、自分で組み直しているようなものだ。これで晴れている間は、これでちゃんと充電することができた。
ところが、実際に屋外で使い続けていると別の問題が出てきた。
曇ったり、一時的に日陰へ入ったりして発電量が落ち、ソーラーパネル側の電圧が低下すると、DROKの入力低電圧保護「LUP」が作動して出力が停止してしまうのだ。
今回使っているコンバーターでは、LUPの設定値を最低でも5.5Vまでしか下げられないため、パネル電圧がそこを下回ると強制的にOFFになる。
それだけなら、発電量が戻るまで待てばいいで済むのだが、厄介なのが内蔵ブザーだった。
出力が止まると負荷がなくなるためパネル電圧が再び上がり、コンバーターが復帰する。すると再びPowerHouseへの給電が始まり、発電量が足りなければまた電圧が下がってLUPが作動する。
つまり、「LUP → OFF → 電圧回復 → ON → 再びLUP」という動作を延々と繰り返し、そのたびに内蔵ブザーが鳴る。これがなかなか耳障りで、静かな場所ではことさら気になるのだ。
追記:マニュアルを見ていると「ピッ」という操作音を消す設定「Mボタン長押し → 設定メニュー → BEEP → OFF」があり、これをOFFにすると、保護機能が働いたときの警告音(ブザー音)も鳴らなくなった。
もうひとつの問題は、曇天時でも出力電流の設定をかなり低くしておけば停止しにくくなるが、今度は晴れて発電量が増えても低い電流のままなので、せっかく発電できる電力を十分にPowerHouseへ送れないことだ。晴れたら電流を上げ、曇ったら下げる。理屈としてはそれで使えるが、天気が変わるたびにコンバーターの出力電流をいちいち調整するのは、さすがに面倒であった。
この問題は、MPPTに対応したDC-DCコンバーターを使えば解決できる可能性がある。MPPTであれば、ソーラーパネルがその時点で発電できる電力に合わせて動作点を調整してくれるため、晴天時にはより多くの電力を取り出し、曇って発電量が落ちたときには、それに合わせて出力側も抑えるといった制御が期待できる。つまり、これまで手動で行っていた「晴れたら電流を上げ、曇ったら下げる」という調整を、ある程度コンバーター側に任せられるわけだ。
候補としては、MPPTに対応した「XY-SK60(60W)」「XY-SK120(120W)」「SK60(60W)」などがある。これらは60W~120Wなので、今どきのソーラーシステム全体から見ると、かなり小規模な部類で低~中出力向けの製品となっている。
DROKの昇降圧コンバータど同様に入力低電圧保護(LUP)が働いて出力を停止した場合でも、入力電圧が設定値を上回れば保護そのものは自動的に解除される仕様になっている。
ただし、説明書で確認できるのはあくまで「LUPの保護が自動解除される」というところまでで、そのあと出力まで自動的にONへ戻るのかについては明確な記載を見つけられなかった。電源投入時に出力を自動でONにする「POn」という設定も用意されているため、ソーラー用途をかなり意識した機能構成には見えるものの、この点については実機で確認してみないとわからない。
一方、内蔵ブザーについては設定からOFFにでき、キー操作音だけでなく警告音も鳴らさないようにできることが説明書に明記されている。
現在使っているDROKでもブザーはOFFにできたが、日射が弱いと「LUP → 出力OFF → 電圧回復 → 出力ON → 再びLUP」という動作を繰り返してしまう。警告音を消せば静かにはなるものの、そもそも天候に合わせて出力電流を自動で調整してくれるわけではない。
その点、XY-SK60やXY-SK120、SK60はMPPTに対応しているため、ソーラーパネルからその時点で取り出せる電力に合わせて動作を自動調整できる。MPPTによる自動調整に加えて、LUPの自動解除や警告音を消せる機能まで備わっていることを考えると、今回のようにソーラーパネルからPowerHouseを直接充電する用途では、DROKよりも扱いやすい可能性が高そうである。
| 条件 | 必要な仕様 | 理由 |
| 変換方式 | 自動昇降圧(Buck-Boost) | ソーラーパネルの電圧が16.8Vより高い場合も低い場合もあるため |
| 出力電圧 | 16.8Vに設定可能 | 初代Anker PowerHouseのDC入力仕様に合わせるため |
| 定電圧制御 | CV対応 | 日射によって入力電圧が変化しても、出力を16.8V付近に維持するため |
| 定電流制御 | CC対応 | ソーラーパネルから無理に電力を取り出さないよう、出力電流を制限するため |
| 入力電圧 | 上限30V以上が目安 | パネルの開放電圧22.41Vに対して十分な余裕を持たせるため |
| 出力能力 | 25~30W以上 | 公称出力25Wのソーラーパネルを余裕を持って扱うため |
| 低電圧保護 | UVLO/LUPを設定可能 | 日射不足時に、低い入力電圧から無理に16.8Vを作り続けるのを防ぐため |
| 低電圧保護からの復帰 | 入力電圧回復後に自動復帰 | 雲などで一時停止しても、日射が戻れば人の操作なしで充電を再開するため |
| 電源再投入時の動作 | 自動出力ON | 夜間に停止しても、翌朝の発電開始とともに自動で充電を再開するため |
| ブザー | なし、またはOFF設定可能 | 夕方や曇天時の低電圧状態で警告音が鳴り続けると耳障り |
| 出力逆流防止 | 逆流防止機能あり | 夜間などにPowerHouse側からコンバーターやパネル側へ電流が逆流するのを防ぐため |
| 入力逆接保護 | 逆接保護あり | DIY配線時に+と-を誤って接続した場合の故障リスクを減らすため |
| 冷却 | ヒートシンク or 冷却ファン |
発熱を抑えたいため |
| 電力変換(制御)方式 | MPPTに対応していれば理想的 | 日射条件に応じて最大電力点を追従し、ソーラーパネルから効率よく電力を取り出すため |
とはいえ、当初の目的だった「他社製のソーラーパネルからPowerHouseを充電する」というところまではどうにか辿り着いた。これなら非常時のためだけに眠らせておくよりずっといいし、わずかでも電気を自給して、普段の電気代の節約にもなる。
9年経ってようやくポータブル電源に毎日の仕事ができた。災害時に役立つことなどない方がいい。でも、何も起きていない今もちゃんと働いてもらえれば、それがいちばん無駄のない使い方なのかもしれない。



































































































