業務用「乾湿両用」集じん機
掃除機兼用型の集塵機には、乾式専用と乾湿両用のタイプがあり、VC-1150は乾湿両用のタイプなので粉じんや切削屑だけでなく湿ったゴミや水を吸引することも可能です。
この集塵機はリョービの新しいモデルになり、今までの円柱の形状とは違い、四角い形状+機能も制限されているので、非常にシンプルで安価な製品になっています。
質量
このモデルを持ったときに軽くてびっくりしました。
質量が6.5kgと他のメーカーのモデルより軽いので、家の掃除機としても使えるくらい取り回しやすいです。
DIY用モデルも同じタイプのものを販売していて、さらに質量が軽くなりますが、吸込み仕事率(W)に差があったのでプロ用モデルにしました。
掃除機として使用する場合は、高価なモデルより使いやすい。
マキタ 集じん機 粉じん専用 484P
集塵機のカタログを見ていると、集塵容量の低いモデルだとマキタの新しい483(P)や484(P)のモデルなどが一番コンパクトで質量が軽く見えますが、質量が8.1~8.9kgもあるので一番重たいです。
質量が軽いと取り回しだけでなく、ゴミ捨ても楽になります。
ビルや店舗など広い場所を掃除するならリョービのモデルのほうがお勧めしたいですが、このモデルはフィルターに灘があります。
スイッチ
連動用コンセントはありませんが、上部に巨大なリボンのようなスイッチがあり、非常にON/OFFの切り替えがしやすい。
(どのモデルより一番 押しやすいかもしれません。)
残念ながら吸引力を調整する機能はありませんが、神沢ツールのスピードコントローラーで吸引力を弱めることは可能でした。
吸込力
吸込仕事率は(280W)あり、日立工機の新しいモデル(340W)より低い数字ですが、同等の吸引力がありました。
手に当てたり、軽いゴミを吸引した時は気づきませんでしたが、重たいインパクトドライバーを吸引したときに、わずかに日立工機の(340W )のほうが強く感じました。
最初はリョービのほうが吸引力が強いと感じたくらいで、リョービのほうが作動音が大きいので吸引力が強いと錯覚したのかもしれません。
吸引力にほとんど差はありませんが、カートリッジ式のフィルターが詰まりやすいので、吸引力の持続力はフィルターを3層にしている日立やマキタのほうが上かもしれません。
付属品
アタッチメントで標準付属されているものは、掃除用アタッチメントと38φのホースだけです。
(写真に写っているものが全て)
掃除用アタッチメントは日立工機のものとそっくりでチープな作りです。
これも延長ホースが長くて使いづらいので1本外しました。
ホースは樹脂のような材質で硬いので、日立工機のほうが柔らかく取り回しが良いです。
電動工具に繋げて集塵する場合は、別販売されている内径の細いホースを購入したほうがよさそうです。
メーカーのホースは高価なので、カット売りしているダクト用の透明の細いホースを利用したほうがいいかもしれません。
ホースが透明だと詰まった場所がすぐにわかります。
ホースのジョイントには、塩ビ管の径違い(ソケット)や変換アダプターが役立ちます。
(一応メーカーもアダプタを販売しています。)
ホースと径違い(ソケット)は、どちらもホームセンターで販売されていると思うので、目で見て購入したほうがよいと思います。
(塩ビは温めて加工することもできるらしい。)
回収タンク
チープな作りで、詰まると回収タンクが軽く凹むくらい薄いです。
しかし中はフラットでツルツルしているので、傾けるとゴミが滑り落ちていきます。
日立工機のデコボコした回収タンクは、重たいし凸凹してゴミが引っかかるので発狂しました。
タンクも上部のモーター部もシンプルで質量が軽いのでゴミ捨てがしやすい。
タンクというよりバケツという感じがして好印象である。
市販のポリ袋のセットも可能
タンクに直接回収する以外に市販のポリ袋をセットして回収することもできます。
市販のポリ袋には穴が開いていないので、吸込み口の下から引っかけて、タンクの外側に引き出します。(簡単)
フィルター
フィルターはカートリッジ式で乾湿両用モデルなので、乾式用(粉じんフィルター)と湿式用(スポンジフィルター)の2種類があります。
湿ったゴミや液体を吸引する場合は、スポンジフィルターに交換する必要があります。
中が湿った状態で粉じんフィルターを取り付けて掃除するとフィルターが痛みやすくなるので完全に乾かしたほうがよいでしょう。
フィルターの交換方法
フィルターの交換は簡単で煩わしくありません。
まずフィルターロックを回しフロートバスケットから外します。
フロートバスケットに用途に応じたフィルターを差しこみフィルターロックを回して取り付けるだけです。
湿式用:スポンフィルター
ただの薄いウレタンフォームです。
バスケットの中にはフロートがあるので、一定の液体が吸込むとフロートが上に浮き上がりモータ部の吸込み口塞いでしまい吸引しなくなります。
吸引力がなくなったらスイッチを切り電源プラグを抜いてから、タンク内の液体を取り出します。
タンクの下にはドレン口があるのでドレンキャップを外して液体を排出することも可能です。
乾式用:粉じんフィルター
湿っていないゴミや切削屑を吸引するときは、粉じんフィルターに交換します。
サイクロン掃除機や他メーカーの集塵機の粉じんフィルターは硬く丈夫な作りになっていて水洗いをすることも可能ですが、このフィルターはちょっとぶつけると凹みそうなくらいもろく、水洗いすると破けるでしょう。
詰まりやすい
マキタや日立工機の集塵機のようにプレフィルターがなく、フィルターが剥き出しになっているので、非常に詰まりやすくなっています。
少し切り屑を吸引しただけで写真の様に詰まりました。
この詰まった切り屑は刷毛で掃いてもなかなか取り除けません。
脆い(もろい)
●ヘッド部を差し込む時と引き上げるとき
●ヘッド部をタンク内で回したとき
上記の際にタンク内の吸込み口にぶつけやすいので、ゴミ捨てる時には気をつけなければいけません。
ヘッドをタンクから抜き差しする時は、真っ直ぐにして抜き差ししないと、フィルターが吸込み口にぶつかってしまいます。
そしてヘッドの取り付け方向は決まっているので、差し込んでからタンク内でヘッドを回した際にも、フィルターが吸込み口にぶつかる可能性があります。
普通のフィルターであれば、ぶつかってもなんてことはないのですが、何回か強くぶつけると凹んだり穴があくほど耐久性が弱いです。
自分は1日で4回もぶつけてしまい、もう凹んでいる部分があり、このまま使い続けると寿命がくる前に破れてしまうと思います。
フィルターに布を巻いて対策
このフィルターに巻いてる生地は、ドライTシャツの生地(300円位)です。
この生地はポリエステル100%なので汗を吸ってもすぐに乾くくらい通気性がよくなっているので、フィルターに巻いても吸引力があまり落ちません。
フィルターの高さに合わせて縫ってあり、両端は簡単に着脱できるようにマジックテープを縫いつけました。
これで切り屑がフィルターの溝に詰まらなくなり、フィルターを吸込み口にぶつけてもダメージを軽減できます。
際から少し浸入するので、生地の寸法は少し広めに幅をとったほうがよいかもしれません。
●集塵機の性能比較表はこちらからどうぞ。