電圧降下は、電線が細く長いほど影響が大きい
特に何も考えずにコード長さと価格だけを見てコードリールを購入しましたが、よく見るとモデルによって、機能だけでなく電線の太さにも違いがあるようです。
電線に電流を流すと電圧降下が発生し、コンセントからとれる電圧は、電源からとれる電圧より低くなってしまいます。
電圧降下を表にしてみると、消費電力の大きさだけでなく、延長コードの電線が『細く』『長く』なるほど、電圧降下の影響を大きくうけることがわかります。
高い場所にあるタンクに水を溜めて下に流したい場合、ホースが太く短いと水が勢いよく流れていきますが、ホースが細かったり、長かったりすると、太く短いホースより水が流れる勢いが弱くなると思います。コードリールや延長コードの電線も細かったり・長かったりすると、ホースと同じように抵抗を受け電圧が下がってしまいます。
この抵抗を電圧降下(ドロップ)といいます。
消費電力の低い電動工具を使用する場合は、電圧降下の影響が小さいので、電線の太さにこだわらなくてもよいかもしれませんが、パワーを落としたくない機械をつなげる場合は、電線の太いタイプを選んだ方がよいでしょう。
電線の仕様(太さ)は下記のサイズがあり、太くなるほど高価になります。
(0.75m㎡)(1.25m㎡)(2.0m㎡)(3.5m㎡)
電源までの距離が長すぎたり、使用電流が多い場合は注意
消費電力の大きい電動工具を連続使用したり、複数の電動工具をつないで同時使用、電動工具等のパワーを落としたくないときは、用途にあった電線の長さのものや電線の太いものを選んだほうがよいでしょう。
電圧降下の影響で100Vが(90V~80V台)まで下がると「ビッグサンダー」と「ブラックサンダー」並の差がひらくのでおおごとです。
電動工具や機械(コンプレッサー等) 種類によっては止まってしまうものもあるでしょう。
また、電球は電圧が下がると薄暗くなるのがすぐに分かるので、イベント等で長い延長コードに電球や機材を繋ぐ場合も、電線が太いものを選んだほうがよいかもしれません。
電圧降下 表 電圧:100V/長さ:10m~50m/太さ:0.75~3.5mm2
以下は、各電線の太さのコンセント(100V)から出力される電圧です。
3.5m㎡の太い電線が使われたコードリールは、セミプロ用やプロ用のモデルなので、一般用の価格に比べると割高になります。
延長コードは20mの長さまでしか販売されておらず、電線の太さは2.0m㎡までしかないようです。
電圧:100V / コード長さ:10m の場合の電圧降下
電圧:100V / コード長さ:20m の場合の電圧降下
電圧:100V / コード長さ:30m の場合の電圧降下
電圧:100V / コード長さ:50m の場合の電圧降下
●延長コードの性能比較表
●コードリール性能比較表(一般用)
極太電線が使用されているセミプロ用やプロ用はモデルの数が多いのでまとめていません。
ハタヤさんのサイトを見たほうが分かりやすいです。
製品定格とは?
定格(125V・15A)なので1,500W(15A)まで使用できますが、「製品定格」はドラム部にコードを巻いたままの状態で使用できる電流の値のようなので、「製品定格」以上の電動工具等を使用する場合はコードを伸ばしきってからしようしなければ、温度センサーの機能がないと被膜が焼損するかもしれないので気をつけましょう。