自在錐の使用感想
スターエムから販売されている(新建材・木工用) 30-120を購入しました。
神沢の会社では自由錐という商品名で販売されています。
自在錐は、木工以外だと配管、ダクト、ダウンライト用の穴を開ける用途にも使用されています。
スピーカーを自作している人のブログやサイトでもよく見かけるツールです。
サイディングや硬質新建材に使用する場合は、超硬チップやダイヤモンドチップの刃がついたタイプでないと穴をあけることができません。
購入した理由
こちらの商品を選んだ理由は、切削面が綺麗なことと、穴径を自由に可変することができるからです。
10mm以上のサイズの木工用穴あけビットを揃えようとするとお金がかかります。
また希望の穴径をあけられるビットがないこともあります。
自在錐は自由に穴径のサイズを変えられるので、これ1つで色々な穴のサイズをあけられる利点があります。
こちらの商品は刃がハイスなので、木材、薄板、石膏ボード、構造用合板に穴をあけることができます。
穴径は30mm~120mmまであけられることができます。
別売りのロングバーを取り付けることにより300mmまで穴の幅が広げることができます。
切削できる穴の深さは25mmまですが、材料をひっくりかえすことにより50mmまで開けられることができました。
センタードリル
この自在錐はセンタードリルを変えることにより厚板用と薄板用に使い分けることができます。
センタードリルのビットも木工ドリル(厚板用)と四ツ目錐(薄板用)があらかじめセットで付属されていました。
刃(ブレード)
ブレード(刃)は2枚刃になっています。
電気ドリルを木工盤やドリルスタンドで固定しない場合は、1枚刃より2枚刃のほうが安定します。
材質はハイス鋼なので高温になっても強度が落ちにくいので安心です。
刃は研ぎやすそうな形をしているので、切れ味が落ちたら研いでみたいです。
一応、替え刃は別売りで販売されているので欠けても安心です。
作業前に各部の止めネジの締りを確認することも大事ですが、このブレードを固定している止めネジが取れると、刃が飛んでいくことになるので気をつけなければいけません。
(安全メガネも必ず必要です。)
安全カバー
因みに安全に穴開け作業が行える〔安全カバー〕というものも販売されています。
こちらは、動画を見るとわかりますが、切削しているときに切り屑や粉塵が飛ばないので、天井など頭上で穴あけ作業をするときに便利だと思いました。
動画で説明しているように足やコードが巻き込まれる心配もありませんね。
切削面が綺麗な理由
なぜ刃の向きが同じなのかと思っていましたが、外刃と内刃があり、外側と内側をけがきながら穴を開けるみたいです。
2枚刃なので1枚刃のタイプより効率よく安定した穴あけ加工ができるはずです。
バリがでない
ゆっくり押し進めていけば、バリのでやすいラワン合板ですら表面にバリがでません。
当て木をしても裏面にバリが出る場合は、センタードリルが貫通したらひっくり返して裏面から穴をあけていきます。
けがいているので、表面にバリがでませんし、側面もレーザーで繰りぬかれたように綺麗な仕上がりになっています。
これなら縁や側面のサンディング(研磨)の手間もはぶけます。
バーが長すぎてドリルガイドには取り付けられませんが、ボール盤に取り付けることにより、精度が高く切断面の綺麗な丸孔加工ができます。
ボール盤がなくドリルガイドで、精度が高く、切断面が綺麗な大口穴をあけたい場合は、同じ会社から販売されている、ウェーブカッターがおすすめです。
切断面はホールソーより綺麗になります。
貫通の確認
青い部分が回転しても穴が貫通していないことがあります。
赤い部分が回転するか砕けていないと、外刃が貫通していません。
この状態で材料を動かしてしまうと、綺麗な穴に仕上げたい場合だと穴の側面の処理に手間がかかります。
上手くめくれるときもあるのですが、上手くめくれずに汚くなってしまうことがあります。
外刃が貫通していない状態で材料をずらしてしまうと、再度センターにあわせてけがくことが難しくなります。
きちんと穴が貫通したかどうかは赤い部分の動きでわかります。
変わった自由錐
神沢の会社で販売されている自由錐O k-160も気になりました。
こちらの自由錐はセンターに穴があかないようになっています。
神沢の自由錐は全て蝶ネジタイプになっているので、穴径のサイズ調整がスムーズにおこなえます。
頻繁に色んなサイズの穴をあける場合は、スターエムのワンタッチ自在錐や神沢の自由錐を選んだほうがよいと思いました。
穴あけ動画
電気ドリルをドリルスタンドに固定して端材(桧)に穴をあけてみました。
広葉樹などの堅木には超硬やダイヤモンドの刃のほうがいいかもしれません。
くりぬいた円筒を回転させながら、側面をドレッサーなどで垂直にして、中央の穴にボルトをさしこんでナットで固定すればミニドラムサンダーができました。
自由錐と自在錐の性能比較表
自由錐と自在錐にはたくさんの種類があるので選びにくいと思います。
レビューを見ていると木工用の自在錐で金属を加工して刃がだめになったというレビューも見かけました。
あけられる穴のサイズをまとめた自在錐・自由錐の比較表をつくったので参考になれば幸いです。
刃の材質もまとめているので、適応している材料もすぐにわかります。
自在錐でひを作る
私は穴を開ける機会があまりないので、これを戦闘機に見立てて遊ぼうと思ったのですが、最近 何故か織物をはじめた母上から頼まれていた「ひ」を自在錐を利用して作ってみました。
(長い物は1本1,000円以上するみたいです。)
上の三角の引っかきのタイプのものはガイド(型)を作ってトリマーで加工したものです。
下の丸い穴があているタイプが自在錐を利用して作ったものです。
こういった小さい物を作るのが苦手で発狂してしまうのですが、穴をサクっとあけて角を落とすだけなので、少し形はかわりましたがトリマーでつくるより手間をかけずに作ることができました。
追加で頼まれたものです。
今回も五月蝿いトリマーを使わずに自在錐で穴をあけて、ドレッサーで角を落としただけです。
糸にひっかからない為と取りやすいように側面に傾斜をつけました。
また追加で頼まれたものです。
慣れてきたので楽しくなってきました。
糸をとめられる切り目まで入れるサービスっぷりです。
(最初からいれろ)